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幾多
「幾多〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
幾多の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
の敵でもあれば、求馬《もとめ》の敵でもあった。が、それよりも先にこの三年間、彼に
幾多の艱難を嘗《な》めさせた彼自身の怨敵《おんてき》であった。――甚太夫はそう思....
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
君、下村君、その他今は僕が忘れてしまって、ここに表彰する光栄を失したのを悲しむ。
幾多の諸君が、熱心に執筆の労をとってくださったのは、特に付記して、前後六百枚のは....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
|独木舟《まるきぶね》を風の吹きやるのに任せていた。実際この寂しい川筋の景色も、
幾多の冒険に慣《な》れた素戔嗚には、まるで高天原《たかまがはら》の八衢《やちまた....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
いた長剣がある。あれは国家主義者の正義であろう。わたしはそう云う武器を見ながら、
幾多の戦いを想像し、おのずから心悸《しんき》の高まることがある、しかしまだ幸か不....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
馬の脚も露見《ろけん》する時が来たのかも知れない。……」
半三郎はこのほかにも
幾多の危険に遭遇《そうぐう》した。それを一々|枚挙《まいきょ》するのはとうていわ....
「或る女」より 著者:有島武郎
たんだろう。愛子は何を泣いて岡に訴えていたのだろう。葉子が数えきれぬほど経験した
幾多の恋の場面の中から、激情的ないろいろの光景がつぎつぎに頭の中に描かれるのだっ....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
情と意志との間に、又意志と智との間に、判然とはその何れにも従わせることの出来ない
幾多の心的活動を発見するだろう。虹彩を検する時、赤と青と黄との間に無限数の間色を....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
スペイン人に侵略され、この有名な図書館の蔵書は次第に散逸した。そうして、それまで
幾多のキリスト教徒らがそこから科学的の教養を汲んでいたところの文化の源泉は枯渇し....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
て見ますと、ソ連は非常に勉強して、自由主義から統制主義に飛躍する時代に、率先して
幾多の犠牲を払い幾百万の血を流して、今でも国民に驚くべき大犠牲を強制しつつ、スタ....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
世界平和とよく協調しつつ東亞の地方性を保持して行かねばならぬ。 前述のごとく、
幾多の統制主義國家が專制主義に後退した。しかるに三民主義の中國は、蒋介石氏の獨裁....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
その手は松崎に縋っている。…… 「ええ、人の前で、見っともないと云って、ここには
幾多居ます。指を折って数えるほどもない。夫が私を後妻にしたのは、大勢の前、世間の....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
、(九)霊言、等を数えることができる。 かかる霊媒現象が起りつつある間に、彼は
幾多の学界の創立に関与し、殊に一八八二年、『英国心霊協会』の創立に際しては大いに....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
まず此処に心を留むべきである。 何か著しい特色? ――世間は必ずわたしと共に、
幾多の特色を数え得るであろう。彼の構想力、彼の性格解剖、彼のペエソス、――それは....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
である。 「アルプス山の絶頂に登りて、諸山岳の重畳するを見渡せば、山はおのずから
幾多の群をなし、各々の群にはそれぞれ優れた山峯あって、やや低き諸峰に囲まるるを見....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
にせよ宮崎氏の努力は永く歴史に止むべきものである。宮崎氏は後に参謀本部嘱託となり
幾多の有益な計画を立て、国策の方向決定に偉大な功績を樹てられたことと信ずる。 ....