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広原
「広原〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
広原の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
》を取らないということでありました。 まだ時候が少々早いとはいえ、この貴婦人は
広原の荒い風を厭《いと》うために、わざと頭巾をしているものだとばかりお雪ちゃんは....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
見て皆かくの如けん
と微吟して、大きな柳の木蔭から、この北上川の沿岸の蒙蒼たる
広原の夜気の中へ、のそりと歩き出した黒い人影がある。と、その後ろに引添うようにし....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
妙な頂端を持って動かない一大氷原が、吾人の周囲につらなるのみである。恐ろしいその
広原を蔽うものは、死のごとき沈黙である。今や一つのさざなみもなく、海の鴎の鳴く声....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
点以下です。そこでまずその晩寝ましたがちょうどそれが陰暦の六月十三日の晩ですから
広原中の露宿及び雪豹
と寒天に輝いて自分の野宿して居る前を流れて居る川に映っ....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
、人これを指して高山峻嶺と称す。その低きものは、人その山たるを覚えず、ただこれを
広原平野と呼ぶのみ。しかして、この二者中いずれが最も地球の重量を成すに加わりて力....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
う。 まず、源氏と名のつく人間は、ことごとく、誅滅、追放、あるいは自ら遠く山野
広原の地方に潜伏し、武門はひとり六波羅平家一色になりつつあります。 かかる都に....
「旗岡巡査」より 著者:吉川英治
し返したが、 「寸志だ」 いい捨てて、磋磯之介は、常陸岸の蕭々と暗い風のそよぐ
広原へ駈け去ってしまった。 ――生きている! こう自覚する自分の身が、思えば....