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「広瀬川〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

広瀬川の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
場面は、今の葉子とは違った人のようだった。そうかと思うと左岸の崕《がけ》の上から広瀬川《ひろせがわ》を越えて青葉山《あおばやま》をいちめんに見渡した仙台の景色が....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ている。その偉い人の骨は瑞鳳殿というのに斂められている。さきごろの出水に頽された広瀬川の堤を越えて、昼もくらい杉並木の奥深くはいると、高い不規則な石段の上に、小....
惜別」より 著者:太宰治
、何か世界の夜明けを期待するような胸のふくれる思いで、学校のすぐ近くを流れている広瀬川の対岸、伊達家三代の霊廟のある瑞鳳殿などにお参りして戦勝の祈願をしたものだ....
足袋」より 著者:島崎藤村
醜いほど大きな足をそこへ投出しながら、言って見た。 仙台で出来た同僚の友達は広瀬川の岸の方で比佐を待つ時だった。漸く貧しいものに願いが叶った。初めて白足袋を....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
貫禄で、どこへ出してもヒケは取らねえ、奥州の青葉城、うしろに青葉山を控えて、前は広瀬川がこの通り天然の塹壕《ざんごう》をなしている。城下町と城内との連絡もよくつ....
アンゴウ」より 著者:坂口安吾
だ。 社用を果してのち、神尾夫人の疎開先を訪ねると、そこは焼け残った丘の上で、広瀬川のうねりを見下す見晴らしのよい家であった。 神尾夫人は再会をよろこんで酒....
三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
も難渋しないけれど、峠の分水嶺を越えるころから私の足は疲れて来て歩行が捗らない。広瀬川の上流に沿うて下るのだが、幾たびも幾たびも休んだ、父はそういう時には私に怪....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
山と平野の接点だ。眼下に平野を見下して、青葉山は天嶮だが、天嶮すぎらア。前面には広瀬川が城の三方をまわって流れ、後は渓谷をへだてて嶮しい山つづきである。青葉山そ....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
てくれるのだから、この場合は拷問と云った方がよろしいかと思う。 氷責めは仙台の広瀬川で一度行われた例があるだけだが、あとは九州が切支丹の本場だから主として九州....