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「庄屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

庄屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
国貞えがく」より 著者:泉鏡花
十ばかりだった織次の祖母《おばあ》さんが、 「あれはの、二股坂《ふたまたざか》の庄屋《しょうや》殿じゃ。」といった。 この二股坂と言うのは、山奥で、可怪《あや....
眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
、――変な姦通事件がございました。 村入りの雁股と申す処に(代官|婆)という、庄屋のお婆さんと言えば、まだしおらしく聞こえますが、代官婆。……渾名で分かります....
自叙伝」より 著者:大杉栄
今では、その越治村が隣り村と合併して、神守村となっている、父の家は代々その宇治の庄屋を勤めていたらしい。 大杉という姓も、邸内に大きな杉の木があって、何とかい....
時計屋敷の秘密」より 著者:海野十三
建築工事をはじめた。左内村の人たちは、ぜひその仕事にやとってもらいたくて、代々|庄屋《しょうや》の家柄の左平《さへい》をはじめ若者たちもその工事場へいってたのん....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
、うるめ鰯の目刺など持ちましては、飲代にいたしますが、その時はお前様、村のもとの庄屋様、代々長者の鶴谷喜十郎様、」 と丁寧に名のりを上げて、 「これが私ども、....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
と左右へ、羽織の紐の断れるばかり大手を拡げ、寛濶な胸を反らすと、 「二よ。」と、庄屋殿が鉄砲二つ、ぬいと前へ突出いて、励ますごとく呵々と弥次郎兵衛、 「これ、そ....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
村里を廻る遍路のような渠等には、小唄|浄瑠璃に心得のあるのが少くない。行く先々の庄屋のもの置、村はずれの辻堂などを仮の住居として、昼は村の註文を集めて仕事をする....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
方は、特に多い、と聞く。 むかし、秋田何代かの太守が郊外に逍遥した。小やすみの庄屋が、殿様の歌人なのを知って、家に持伝えた人麿の木像を献じた。お覚えのめでたさ....
丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
とを供に連れて来たのだが、箱根風越の伊豆|相模の国境まで来ると、早くも領分諸村の庄屋、村役などが、大勢出迎えて、まるで殿様扱いにして了うのであった。 「出迎えの....
唇草」より 著者:岡本かの子
って、住宅は杉林の蔭の銭苔の多い位置に虐待されてるように、片付けられていた。昔は庄屋でも住んでいたらしい大きな藁屋だが、古錆びてやや傾いていた。湯殿と便所と応接....
人狼」より 著者:岡本綺堂
のだ。 おいよ どこへお出でなさる……。 弥三郎 今そこで村の八蔵に出逢ったら、庄屋殿の宅に寄合があるから、直ぐに来てくれというのだ。 おいよ では又、狼狩の相....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
の憑移ったように、路も馬も渉取り、正午頃には早く所口へ着きました。可心は穴水の大庄屋、林水とか云う俳友を便って行くので。……ここから七里、海上の渡だそうです。 ....
四十年前」より 著者:内田魯庵
明尊重に負うているので、当時の政界の領袖は朝野を通じて皆文芸的理解に富んでいた。庄屋様上りの百姓政治家は帝都の中央では対手にされなかった。 由来革命の鍵はイツ....
活人形」より 著者:泉鏡花
く事はござりませぬ。「お前こそ世話を焼きなさんな。「いいえ、ああして置くときっと庄屋様からお前を呼びに来て、手詰の応対、寅刻を合図に首討って渡せとなります。「そ....
三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
って来ました。村の人たちは胆をつぶして行列を見ていました。すると代官様の一行は、庄屋|長左衛門の家にどやどやと入りました。庄屋は顔を真青にして代官様の前に出まし....