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「床上〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

床上の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
テエブル》と共に顛倒するや否や、首は俄然|喉《のど》の皮一枚を残して、鮮血と共に床上《しょうじょう》に転《まろ》び落ちたりと云う。但《ただし》、当局はその真相を....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
た。 「薬がおさまるようになれば、もうしめたものだ。だがちっとは長びくだろうし、床上《とこあ》げの時分は暑かろうな。こいつは一つ赤飯《せきはん》の代りに、氷あず....
失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
々の室ごとに鍵の形が異なっているそうであった。が、彼はすぐ寝台から離れて、附近の床上に眼を停めた。 その辺一体に、ひしゃげ乾ばった膀胱みたいなものが、四つ五つ....
十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
一歩室内に足を入れたとき、ちょうど待っていたかのように、ボーッという音もろとも、床上が一面の火焔でもって蔽われた。勇敢をもってなる女丈夫アサリ女史も、こうなって....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
暇は無い。三人の男共を指揮して、数時間豪雨の音も忘れるまで活動した結果、牛舎には床上更に五寸の仮床を造り得た。かくて二十頭の牛は水上五寸の架床上に争うて安臥する....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
、いままで呻りつづけていた機関銃の音がハタと停った。そしてドサリという重い機械が床上に叩きつけられる音がした。――これは勇敢な青竜王が、ひそかに痣蟹の背後にまわ....
蠅男」より 著者:海野十三
こまれた。 「うわーッ、ウーム」 苦しい呻き声とともに、監視の警官が、ドサリと床上に人形のように転がった。 「ウウン、やられたッ」 と、こんどは帆村が絶叫し....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
宅、懇切なる手当をつくされ、その甲斐ありて十日目には血痰も消えたり。十四日目より床上に起き上る事を許されしが、この二週間例年になき発熱の日つづきたること故、寝て....
地球盗難」より 著者:海野十三
って何をさせようというのだろう。 ところが、この男は、佐々の足の戒めを解いて、床上に立ち上らせた。それから大隅学士の方にも、同じような自由を与えるかと思って待....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
紙を開くと、意外な事に、彼の顔をサッと驚愕の色が掠めた。そして、思わずその一冊を床上に取り落してしまったのだった。 「どうしたのだ?」検事は吃驚して、詰め寄った....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
。それから、顔面が無残な苦痛で引ん歪んでいるにもかかわらず、たとえ十数秒の間でも床上を輾転反側した跡がない。無論手足に痙攣らしいものが見えるけれども、それには明....
火星兵団」より 著者:海野十三
。そんなことがあれば、千二のなげきは、どんなに大きいだろうか。 重傷を受けて、床上に苦しむ先生を、何とかして助ける工夫はあるまいか。 ちょうど、その時であっ....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
中電灯をひったくった。 このとき、くらがりの室内を、何者ともしれず、こそこそと床上をはい、そして扉をぱたんといわせて、外へ走りでた。 それに気がついたダン艇....
流線間諜」より 著者:海野十三
、何か黒いものが見えたと思ったら、それが徐々に上に迫り上ってきた。見る見るそれは床上から高く突きでてきて、やがて人間の高さになったかと思うと、ピッタリと停った。....
人体解剖を看るの記」より 著者:海野十三
その上にジッと注がれた。 解剖を見ている者は、誰一人として声を出すものがない。床上に靴の音一つしないのである。なんにも音がしない。なんにも――とは、厳密にはい....