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底面
「底面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
底面の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
て、正方形をなす上下の両面は、ここに取扱う趣味様態の成立規定たる両公共圏を示す。
底面は人性的一般性、上面は異性的特殊性を表わす。八個の趣味を八つの頂点に置く。上....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
したところである。この金字塔は、他の同種の建築物と同様に、その精密に正方形をした
底面の辺が正しく東西にまた南北に向かうような位置に置かれていて、その誤差はわずか....
「小説総論」より 著者:二葉亭四迷
批評をせんにも予め主人の小説本義を御風聴して置かねばならず。本義などという者は到
底面白きものならねば読むお方にも退屈なれば書く主人にも迷惑千万、結句ない方がまし....
「とんびと油揚」より 著者:寺田寅彦
ずる。その際器内の水の運動を水中に浮遊するアルミニウム粉によって観察して見ると、
底面から熱せられた水は決して一様には直上しないで、まず
底面に沿うて器底の中央に集....
「日常身辺の物理的諸問題」より 著者:寺田寅彦
に、洗面鉢の水が動揺するにつれて鉢自身がやはり少しの傾斜振動をする。しかるに鉢の
底面からは相当離れた所に固定しているコップは不動であるから、そこで相互間の週期的....
「札幌まで」より 著者:寺田寅彦
かに七秒、十三秒くらいの間隔で光るのは竜飛岬の燈台に相違ない。強い光束が低い雲の
底面を撫でてぐるりと廻るのが見える。青森湾口に近づくともう前面に函館の灯が雲に映....
「わが血を追ふ人々」より 著者:坂口安吾
発育をつゞけてゐた。医者が患者を見るときの物質的な冷めたさが、人に対する彼の心の
底面積になつてゐた。それが全て人々の賞讃から得た果実であり、人の世の平凡、常識、....
「二科会展覧会雑感」より 著者:寺田寅彦
もこのままではすぐ行き詰りになりやすい。 円筒形の上の断面を楕円形に表わして、
底面の方は直線でかいてしまう事が流行するようである。こういう流行は永くはつづくま....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
かも知れぬ。そこへ降りて行く道はないのに、ジャガ芋畑になっていた。 この空壕の
底面を耕している百姓は、自分の昇降や、肥桶の運搬にどういう方法を用いているのだろ....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
いものを横に半分に截った形で、まことに座りがよく、つまり瓜の先きの半分がなくその
底面が広く浅くなってその縁が低く土堤状を呈して高まっており、底の中央に大きな円形....
「人工心臓」より 著者:小酒井不木
たらし、皿の一端に重クロム酸|加里の結晶を浸しますと、その結晶が段々溶けて、皿の
底面に沿って拡散して行き、中央の水銀球に触れると、恰もその水銀球は、生物であるか....
「雨の上高地」より 著者:寺田寅彦
から島々までの電車でも時々降るかと思うとまた霽れたりしていた。行手の連峰は雨雲の
底面でことごとくその頂を切り取られて、山々はただ一面に藍灰色の帷帳を垂れたように....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
うもそういうことがありそうである。十勝岳ではよく水晶のような六角柱の雪の結晶で両
底面に六花《ろっか》の板状結晶がついて丁度|鼓《つづみ》のような形になったものが....
「立春の卵」より 著者:中谷宇吉郎
囲という要素がはいっている。物体を少し傾けても、重心から下《おろ》した垂直線が、
底面内を通る範囲内では、旧位置に戻るような方向に偶力が働き、物体はもとに戻る。す....
「雪雑記」より 著者:中谷宇吉郎
うもそういうことがありそうである。十勝岳ではよく水晶のような六角柱の雪の結晶で両
底面に六花《ろっか》の板状結晶がついて丁度鼓のような形になったものが降って来るこ....