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店員
「店員〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
店員の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
、伺ってくれろと申すんですが………」
洋一が店へ来ると同時に、電話に向っていた
店員が、こう賢造の方へ声をかけた。
店員はほかにも四五人、金庫の前や神棚の下に、主....
「蠅男」より 著者:海野十三
三輪車であって、車の上には小さな樽がまだ四つ五つものっていた。そして丁度そのとき
店員が傍の邸の勝手口から届け票を手にしながら往来へでてきたので、帆村は早速その店....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
た。受附の盆の上には名刺が堆かく山をなしていた。誰を見ても気が立った顔をしている
店員と眼や頤で会釈しつゝ奥へ行くと、思い/\に火鉢を央に陣取ってる群が其処にも此....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
追《お》い駈《か》けた。幸いその鞄は隣の店の前あたりにうろうろしていたので、かの
店員は鞄に追いついて、左右の手をもって鞄の両脇から抱《だ》き留めたのである。これ....
「時限爆弾奇譚」より 著者:海野十三
もう燻製は御入用ではないのですか」 「ありゃありゃ。はて、これはたしかに劉洋行の
店員の声じゃ。待ってくれ。本物の
店員君なら、電話を切らないでくれ。して、燻製があ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
一軒の薬屋さんを見つけて、その店先をくぐった。
千二は薬剤師らしい白い服を着た
店員に、
「あのう、ボロンの大壜を二、三本売ってくれませんか」
と、おそるおそ....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
勇ましい声がした。 杜がその方をみると、向う鉢巻に、クレップシャツという風体の
店員らしいのが飛び出して来て、 「さあ、腹を拵えとかにゃ損ですよ。――お握飯をあ....
「橋」より 著者:池谷信三郎
誂えで? ――今晩ぜひ要るのだが。 ――それは、…… 困った、といった顔つきで
店員が彼の身長をメートル法に換算した。彼は背伸びをしたら、紐育の自由の女神が見え....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
いって行った。そこもまたふだんよりも小綺麗だった。唯|目金をかけた小娘が一人何か
店員と話していたのは僕には気がかりにならないこともなかった。けれども僕は往来に落....
「暗号数字」より 著者:海野十三
号の一つ星が書きこんであった。 「なにか御用でございますか」 と、生意気そうな
店員が、帆村の方に言葉をかけた。こんなところにお前のような貧乏人の用はないぞとい....
「錦紗」より 著者:犬田卯
た。 「あれ、まだ残っているか知ら。お前ら見なかった……」 娘たちが店へ入れば
店員が見せるものは大方きまっている。二人の友達もきっとあのレーヨン錦紗の幾反かを....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
の日本婦人は大へん喜んでさっそくそれを買ったのであるが、その時その婦人が支那人の
店員に切ってあげなさいという意味の言葉を支那語で言ってくれたので、やっとのこと私....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
蒐って戸外へ突飛ばし、四の五のいわさず拘引して留置|檻へ投げ込んでしまった。徳永
店員を初め在留日本人はこの報を得て喫驚し、重立つものが数人警察署へ出頭して嘆願し....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
入りしているデパートにもぐりこみ、閉店するのをまっていたんだ。やがて店がしまって
店員たちがでていってしまった。店の品物はすっかり片づけられ、灯はけされて、あれほ....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
畳屋のきわさんが世話してくれたのは、神戸三の宮の松浦有平という洋紙店の住込み
店員だった。ここはおもに外国人の経営している工場の紙を扱っていた。細君は混血児で....