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「店賃〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

店賃の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
なものの支払いのたまっている、大晦日が直《じき》に来た。品物でかりた知合の借金に店賃《たなちん》、ミシンの月賦や質の利子もあった。払いのこしてあった大工の賃銀の....
「政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
宜《い》い工夫が有るんです、先方《さき》は大変に困って居る様子だから、可愛がって店賃《たなちん》を負けておやんなさいよ」 金「店賃を負けるてえ訳にはいかない、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
えばいいと、近所でもうわさをして居ります」 「そうだ。幽霊に貸して置いたのじゃあ店賃《たなちん》も取れず、早く毀れてしまった方がいいな」 半七は茶代を置いて烏....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
さなきだに東京の人間は、江戸の昔から家に対する執着心が薄かった。 「一人もの店賃《たなちん》程は内に居ず」 「煤掃《すすは》きも面倒臭いと移転する」 で、....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
さんへ行って聞いてみると、兄が今朝早く来て、急に遠方へ行くことが出来たからッて、店賃を払って、家の道具や夜具蒲団は皆な兼松に遣ってくれろと云置いて、何処かへ行っ....
「西洋人情話　英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
う纒まった金を恵まれましたので息を吹返し、まア／＼これでお米を買うが宜しいとか、店賃を納めたが宜かろうとか、寒いから質に入れてある布子を出して来たら宜かろうと、....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
で、大黒屋繁蔵というのが大屋さんであった。それで長屋建てで、俗にいう九尺二｜間、店賃が、よく覚えてはいないが、五百か六百……（九十六｜文が百、文久銭一つが四文、....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
る。天理教で財産を耗って、其｜報償を手あたり次第に徴集し、助けなき婆さんを窘めて店賃をはたる者もある。病気の為に信心して幸に痊ゆれば平気で暴利を貪って居る者もあ....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
来同様に畑をうなったり庭を掃いたり、使い早間もして、嚊は洒ぎ洗濯をしておるから、店賃もとらずに偶には小遣を貰ったり、衣物の古いのを貰ったりする恩のある其の大切な....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
、あちらの方はあの団子坂の方から染井や王子へ行く人で人通りも有りますし……それに店賃も安いと申すことでございますから、只今では白山へ引越しまして、やっぱり団子茶....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ざ、人の腹中へ行って働きをしようという場合には、すべて平等一味のもので、こやつは店賃《たなちん》を払わねえから利《き》いてやらねえの、あれは付届けがいいから贔屓....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
きな納屋が明いて居りやんして、別に物を納れないようでがんすが、旦那様｜彼処を安い店賃でお貸しなすって下せいまし」 善「お前に貸すのに店賃も何もいらん」 多「そん....
「越後獅子」より 著者:羽志主水
間が無い。時々ヒステリーを起して、近所の迷惑にもなる。 「何しろ十月許りで、もう店賃《たなちん》は三つも溜めちまう。震災後、無理算段で建てた長屋は焼かれる、類焼....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
で済むから持ったもんです。 ところが済まないのは差配の方です。悪たれ店子の上に店賃は取れず、瘠せた蟒でも地内に飼って置くようなもんですから、もう疾くにも追出し....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
さんが、前の溝川の橋を渡って、蔀を下した薄暗い店さきへ、顔を出さしったわ。はて、店賃の御催促。万年町の縁の下へ引越すにも、尨犬に渡をつけんことにゃあなりませぬ。....