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「庚申堂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

庚申堂の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
年末の一日」より 著者:芥川竜之介
に動坂へ帰り着いた。 動坂の往来は時刻がらだけに前よりも一層混雑していた。が、庚申堂《こうしんどう》を通り過ぎると、人通りもだんだん減りはじめた。僕は受け身に....
忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
め》、豊島主膳《とよしましゅぜん》等、功名する者|数多《あまた》にて、茶臼山より庚申堂《こうしんどう》に備えたる真田勢を一気に斬り崩し、左衛門尉幸村をば西尾|仁....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
頃で、日盛りはまだ暑かった。徳次に教えられた通りに、海辺の大通りを右へ切れると、庚申堂のそばに小さい草履屋が見いだされた。一人の男が店に腰をかけて、亭主と将棋を....
十二支考」より 著者:南方熊楠
田彦が、庚申と完成された上は一層強力の眼毒もて悪人凶魅どもの眼毒を打ち破るのだ。庚申堂に捧ぐる三角の袋|括《くく》り猿など、パンジャブ辺でも邪視を防ぐの具で、一....
薬草取」より 著者:泉鏡花
現に苦みながら覚えています。車に乗った天女に抱かれて、多人数に囲まれて通った時、庚申堂の傍に榛の木で、半ば姿を秘して、群集を放れてすっくと立った、脊の高い親仁が....
縁結び」より 著者:泉鏡花
かけていた。仁右衛門といって、いつもおんなじ年の爺である。 その回向堂は、また庚申堂とも呼ぶが、別に庚申を祭ったのではない。さんぬる天保庚申年に、山を開いて、....
銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
が、そういう事も出来ないかして、いまだに枢機に列せられない。現代政治のとり方は、庚申堂に建ててある、三猿の石碑そっくりだ。見ざる聞かざるいわざるだ。将軍家よ見て....