度が過ぎる[語句情報] » 度が過ぎる

「度が過ぎる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

度が過ぎるの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:太宰治
タンよりは、少しましなようである。「サタンでは無いわけだね。」 「でも、不精も程度が過ぎると悪魔みたいに見えて来ますよ。」 或る神学者の説に依《よ》ると、サタ....
とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
七原検車所の両主任は、カンカンに怒ってしまいましたよ。――全く、悪戯にしては少し度が過ぎるんですからな。で、早速機関庫助役の片山さんを指揮者とする三名の調査委員....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
程に欠いてはならぬ、深遠な学理だとみて差支えない」 「冗談じゃない。あまり空論も度が過ぎるぜ」と熊城は呆れ返って横槍を入れたが、法水は平然と奇説を続けた。 「だ....
災難雑考」より 著者:寺田寅彦
いというのはまれなのかもしれないが、ただ、薬も分量を誤れば毒になるように、災難も度が過ぎると個人を殺し国を滅ぼすことがあるかもしれないから、あまり無制限に災難歓....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
して、弁信の奴がこの鳴動の真只中を出立するとは、いくら盲《めく》ら滅法といっても度が過ぎると感じないわけにはゆきません。ことにあれほど疲労して、三日間も動けなか....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
「おっしゃるとおりかもしれませんわ。そしてまた、あまり苦しんでもいけませんわね。度が過ぎると、魂が干乾《ひから》びてしまいますのね。」 彼は彼女を気の毒に思い....
火の扉」より 著者:岸田国士
張つたところのない気さくなお医者さんで、その代り、早合点とムカツ腹立ては、ちつと度が過ぎるとの評判である。 康子は、家の経済がもうこのまゝでは立ちゆかぬという....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
のような所へ、そのような和歌を楽書きするぞ? 風流にしては邪である。悪戯にしては度が過ぎる。そちの思惑を聞きたいものだ」こういって相手の返辞を待った。 ....
肌の匂い」より 著者:三好十郎
をたよつて行く女では無い。それ位のことはするだろう。 だが、それにしてもすこし度が過ぎる。いつたん、そこまで行つてしまえば、もつと極端な所まで落ちこむのは、紙....
三国志」より 著者:吉川英治
「ごていねいにも程がある」と、業腹が煮えてきたのであった。 「家兄。お人よしも、度が過ぎると、馬鹿の代名詞になりますぞ」 その戻るところをつかまえて、張飛は、....
三国志」より 著者:吉川英治
、寝ては牀を同じゅうして睦み、起きては卓を一つにして箸を取っておるなど、ご寵用も度が過ぎる」という一般の嫉視であった。 関羽、張飛の二人も、心のうちで喜ばない....
三国志」より 著者:吉川英治
は補えません。いわんや失った蜀兵をや。諂いは軍中の禁物です」 はたから見ると、度が過ぎると思われる程、彼はなお自責して慎しみを守っていた。 また、ある人が、....