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「度入り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

度入りの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
…、というよりも甚だしい海獣の臭気に、鼻を覆うていたのが折竹孫七。 「これが、今度入りました新荷でがして」と、海豹使いのヒューリングがしきりと喋っている。なかに....
単独行」より 著者:加藤文太郎
あるところに出でホッとせり、上高地温泉につきしは九時頃なり、嬉しかりき、温泉へ数度入り宿泊せり。 二十九日(木曜日) 雨をおかして六時頃温泉発、大正池附近川原....
十二支考」より 著者:南方熊楠
金を得、引き返して穀賊の前へ叩頭《こうとう》し、何とか報恩供養したいから拙宅へ二度入りをと白《もう》すと、穀賊、さてこそと言わぬばかりに答うらく、前に君の穀を食....
「平家物語」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:作者不詳
も何になりましょう。一度死んだ人の身は又と再びうけにくいもので又仏教に入るにも一度入りそこなえば又入るじきがない、ホッと吐き出た息のまだ入らない内、パッと云う間....
剣侠」より 著者:国枝史郎
し込んで来て、衣桁にかけてある着替えの衣装の、派手な模様を照らしていた。 二三度入り口の暖簾をかかげて、一座の者らしい男や女やが、顔を差し込んで覗いたが、訳あ....
褐色の求道」より 著者:岡本かの子
斯ういう独逸人を間諜じゃないのかと疑い出し、我が国の外務省も気兼ねをしながら、印度入りの旅券を下附してくれますが、イギリスの領事館で上陸許可の査証を仲々くれませ....
樹氷」より 著者:三好十郎
るような静けさの中を森の小道をアテもなくスタスタと歩いて行きました。それ迄に二三度入りこんだことのある森で、三十分以上歩いて、もうそろそろ森を出ぬけてもよさそう....