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「度器〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

度器の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
誘惑」より 著者:芥川竜之介
まって空を見上げる。 27 星ばかり点々とかがやいた空。突然大きい分度器が一つ上から大股《おおまた》に下って来る。それは次第に下るのに従い、やはり次....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
は一流らしい構えで、数寄《すき》をこらしたへやべやは、いずれも忍ぶ恋路のための調度器具を備えながら、見るからに春意漂ういきな一構えでした。 だから、伝六のこと....
雪魔」より 著者:海野十三
ろに腰をかけて、仲よしの二人は久しぶりに向きあった。東京から買って来たお土産の分度器と巻尺が五助をたいへんよろこばせた。 「五助ちゃんは三日にあげず山へ行くって....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
物質的存在で以て実験上規定することを意味する。例えば物体の長さ重さ等は標尺又は分度器という物体によって物理的に規定される。そこでは数学的な思惟の計量の代りに、感....
死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
帽子をかぶった相当な人が一人はいってきた。彼は私のほうにはほとんど目もくれず、尺度器を開いて、壁の石を下から上まで測っていきながら、よろしいとか、いけないとか、....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
。 と、余は胸をさすりさすり水深を測ったのち、艇をふたたび沈下せしめた。 深度器を見ながら、機関部に、いま海底に着くぞという声が、唇を離れようとしたとき、艇....
偶言」より 著者:津田左右吉
来ない前の近代において、それが甚しい。衣服住屋に色彩の重んぜられないのは勿論、調度器具の類にも色彩の見るべきものが甚だ少い。熟視してわざとならぬ光沢の目に入るも....