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度忘れ
「度忘れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
度忘れの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
屋だ。どこのどやつが梅五郎のところへ届けたか、肝心かなめ、たいせつなお詮議ものを
度忘れしていたじゃねえか。しっかりしろい」 「ち、ち、ちげえねえ。――急ぎだよ!....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
「出ねえでどうするかい。おれともあろうものが、とんだおかたのいらっしゃることを
度忘れしていたもんじゃねえか。こういうときのお力にと、松平伊豆守様というすてきも....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
お変わりのようでござりましたゆえ、あとから書き入れようと存じまして、ついそのまま
度忘れいたしましたのでござります」 「お上にとってはたいせつな人別帳じゃ。以後じ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
草で、しかも眼のさきの吾妻橋に住んでいたのじゃあねえか」 「いや、閉口。すっかり
度忘れをしてしまって……」と、庄太はあたまを掻いた。「家へ帰ってから思い出しまし....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
》を集めていた。話の調子に乗った彼は、そのときまで、ことりとも音立てぬそのものを
度忘れしていた。無視していた。だが、その間じゅう横からじろじろ眺められていたよう....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
しも、もう六十――少し耄《ぼ》けているかも知れぬが、まだまだ、大事なことは、そう
度忘れもせぬようじゃ。は、は、は」
広海屋は、歯牙《しが》にかけぬように笑って....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
くれ……それはどんな新聞かね」 「英語の新聞です。日本のはなかったようです。二三
度忘れて行かれましたが……」 「その忘れた新聞が残っていないだろうか」 「なくな....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
家は、どこか、この近所にあったはずだが、どこだったかなあ。だいぶん以前のことで、
度忘れしてしまったぞ」 と、新団長は、溜息をついて、あたりを見まわした。房枝の....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
書印のすばらしく立派な奴を……」 と、いつでも考え及ぶには及ぶのだったが、その都
度忘れてしまって、いまだに蔵書印というものを持たないでいる。 西班牙の ALP....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
鼠谷仙四郎の死亡通知を受取ったことを思い出したからだ。なぜそのような重大なことを
度忘れしていたのだろう? その文面には、たしかに次のような文句があったと思った....
「ニューフェイス」より 著者:坂口安吾
シはね、稽古できたえたこのカラダ、三升や五升のハシタ酒に酔っ払って、言った言葉を
度忘れするような唐変木と違うんだ」 「それはアナタ、そう怒っちゃイケませんよ。お....
「地虫」より 著者:小栗虫太郎
ゃったと思うたが――それぞれ船場四郎太、それから矢伏五太夫、もう一人は、ちょっと
度忘れしたが、そうだった、成戸六松というその四人じゃったと思うたよ。ところが、し....
「少年の食物」より 著者:木村荘八
した。 級の中では絵も相当描く方でしたが、決してうまい方ではなかった。つい名を
度忘れして思い出さないが、或る同級の子に波を切る軍艦の絵を非常にうまく描くのがい....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
』 漁『それなら好いが……。松さんの前で、そう言っちゃ何だが、でも船頭に限って吃
度忘れ物をするのでね。水を忘れた、餌入を忘れた、焚付を忘れたなんて、忘れ物をされ....