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度量
「度量〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
度量の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
復讐の運動を始め、真に余と秀子とを不幸の底へ落とさねば止まぬであろう、日頃は仲々
度量の広い、男らしい男で、幾分の義侠心を持って居るのに恋には斯うまで人間が変る者....
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
の遺書には、 心を正しくしなければ諸人誠をもって仕えない、ただ才智|許りでなく
度量を広く持たれます様に、 無慾にして依古贔屓があってはならない、能才を見出さ....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
たが、鈴木は可哀相に置いてけぼりばかり食ってる。あれでよく運動を一緒にやって行く
度量がある。俺たちにはとても出来ない芸当だって云ってたんだ。 ――…………。 ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
も彼は強い力で、その目的を果たした。電信機、機関車、救命船、掛け時計、農作機械、
度量衡、地図、海図、その他当時の日本には珍奇な贈り物を残して置いて、この国を去っ....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
だ御気の毒の至だと思う。だから予は外に差支えのない限り、正に海軍当局の海の如き大
度量に感泣して、あの横須賀工廠の恐る可き煤煙を肺の底まで吸いこみながら、永久に「....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
自分で病理学まで研究して、0,などと調合する、朝夕検温気で度を料る、三度の食事も
度量衡で食べるのが、秋の暮方、誰も居ない浪打際を、生白い痩脛の高端折、跣足でちょ....
「開運の鼓」より 著者:国枝史郎
郎の生活は、やっぱり危険で困難であった。がしかしそのつど大勇猛心と海のように広い
度量とで易々と荒濤を凌いで行った。彼はいつでも平和であった。晩年になるといよいよ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
を振り顔色を変え、悲しそうな声で「私が商売をすてて学界に入った頃には、これでもう
度量の狭い、妬み深い俗の世界は跡にしたと思っておったが、これは誤りで、智識は高く....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
涙をたたえて、三人にいった。 「日本は世界じゅうでもっとも小さな国だが、日本人の
度量は、太平洋よりも広いんだ、昔から日本人は海外発展に志して、落々たる雄図をいだ....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
見てやった沼南の美徳に対する感嘆は毫も減ずるものではない。が、有体にいうと沼南は
度量海の如き大人格でも、清濁|併せ呑む大腹中でもなかった。それよりはむしろ小悪微....
「「日本民族」とは何ぞや」より 著者:喜田貞吉
合せしめて、ことごとくこれを抱容し、相ともにその福利を増進せんとするの、寛大なる
度量を有している。これは我が古伝説及び歴史の教うる過去の事歴が、立派に証明してい....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
して信用せしむるように充分方法を廻らしたものとみえる。なかなかの才子ではありまた
度量もある人ですから、今の鋭敏な法王、常識に富んで居る法王から見ます時分には、大....
「西航日録」より 著者:井上円了
、大清国なるとともに大急激国なり。その性質急激にして諸事に敏速なる利あるも、また
度量の狭隘に過ぐるの失あり。もし、日本人の気質七匁にシナ人の気質三匁を調合しきた....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
しても仏教にも立派にあてはまります。なかなか妙味のある言葉です。 仏教はもっと
度量が広く、疑いつつ弥陀を念じても疑城胎宮(疑いを持ちつつ念仏するものの生れる極....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
自ずから貴賤の区別も変って来る。要するに我が皇室を宗家と戴き奉る天孫民族は、その
度量が極めて広大でありまして、あらゆる民族をことごとく自分の仲間に入れてしまう。....