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座る
「座る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
座るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
の友染《ゆうぜん》で、その時分から円《まる》い背を、些《ち》と背屈《せこご》みに
座る癖《くせ》で、今もその通りなのが、こうまで変った。 平吉は既《も》う五十の....
「一寸怪」より 著者:泉鏡花
隅から、各一人ずつ同時に中央へ出て来て、中央で四人出会ったところで、皆がひったり
座る、勿論室の内は燈をつけず暗黒にしておく、其処で先ず四人の内の一人が、次の人の....
「錦染滝白糸」より 著者:泉鏡花
合せ、思わずともに、はらはらと泣く。撫子、襖際に出で、ばったり通盆を落し、はっと
座ると一所に、白糸もトンと座につき、三人ひとしく会釈す。 欣弥、不器用に慌しく座....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
なありがたい話はない。私はそのまま当分番頭代わりの食客という奇妙な資格でそこに居
座ることになった。いよいよ小づかいに困り、しめていた角帯を持って質屋へいき『五十....
「海底都市」より 著者:海野十三
れといった顔で中へ入って来て、操縦席の右側へ腰をおろした。そして左側の席へ、僕に
座るようにといった。 「すぐ出発する。これがテレビジョンの映画幕だから、これを見....
「科学者と夜店商人」より 著者:海野十三
猛然として夜店の人波をつき崩し、真しぐらに下宿の自室へとび込んだ。そして机の前に
座るや、あらゆる公式と数値とを書いたハンドブックや、計算尺の揃っているのを見極め....
「火星探険」より 著者:海野十三
山木は張にそういった。 張はすぐ返事しなかった。張は、医院の廊下にべったり
座ると、腰に下げていた袋の中から大切にしている水晶の珠を取出し、それにお伺いをた....
「新学期行進曲」より 著者:海野十三
え、あーあー、 △蒲団を出す音。母親は襖をしめて、もとの茶の間にかえってどさりと
座る。 母親 本当に道夫に代ってやりたいわねえ、あたしなんかちっとも睡かないわ…....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
なったとか、何かと云うのは……」 僕はオーヴァの襟を立てたままで、丸火鉢の前に
座ると、気になることを尋ねた。 「おお、もうそれを聞かれたんですか。いや、前代未....
「蠅男」より 著者:海野十三
くな」 道が悪くて、軽い車体はゴム毯のように弾んだ。そのたびごとに、樽の上に御
座る店員先生は悲鳴をあげた。 「モシ、樽の上のあんちゃん。この道はどこへ続いてい....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
眼の中に」 「それならば未だ宜しいが、曲者有って、一時に目潰しでも投げたのでは御
座るまいか、ヒリヒリ致してどうも成り申さぬ」 大名行列の大勢ことごとくが、一時....
「壁の眼の怪」より 著者:江見水蔭
た。そこをぜひ画道修業の為に、視ておきとう御座りまする」 「それは御熱心な事で御
座る。幸い当方に於いても、三面の奇景は申すに及ばず、異なりたる風俗なんど、絵に書....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
家の娘は竜宮の乙姫が世話に砕けたという尤物。京大阪にもちょっとあれだけの美人は御
座るまいて」と黒い浪人は声を潜めながらもニコニコ顔で弁じ立てた。 「や、駒越氏に....
「機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
私のために空けておいてくれたのだそうです。 ふっくらした紫|縮緬の坐蒲団の上に
座ると急に寛いだようないい気分になって、落ついて話が出来るように思いました。薄暗....
「蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
ああいう大富豪になるとなかなか面倒なものと見えて、代々総家の相続人が社長の椅子に
座ることに定っているらしいんですの。その新聞には昭和七年と書いてありますから、そ....