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「座員〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

座員の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
静かでしたが、しかし、問題の娘かるわざ一座ばかりは、さすがに事件直後のこととて、座員の者はいずれも楽屋裏につどいながら、血の色も失いつつ、うろうろとたち騒いでい....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
失業者の仲間から浮び上ることができます」 一郎はジュリアに頼んで、レビュウ団の座員見習として採用してもらうこととなったのであった。彼は長身の好男子だったし、そ....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
はおぼえがあった。そして闇の中にうかぶ顔を見れば、それは房枝の思ったとおり、元の座員のトラ十であったではないか。 「ああ、トラ十さんなのね」 「そうだトラ十さま....
家なき子」より 著者:楠山正雄
が後から来るのを待ちうけるふうであった。それはかれが以前一座の部長であったとき、座員を前にやり過ごして、いちいち点呼する習慣があったからである。けれどそれもほん....
退歩主義者」より 著者:坂口安吾
ように膝をだいてすくんだなり、動けなくなってしまった。これは芝居ではない。数名の座員に襟クビをとって舞台裏へひきずりこまれても、オ猿サンの姿勢をくずすことが出来....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
た。彼は一度ヒサを見て抱きついただけで、その後は全く見ていない。 彼は荷造りの座員をねぎらうため、酒を買わせて楽屋で酒宴をひらき、明るいうちに大虎になって、み....
貞操問答」より 著者:菊池寛
があって楽屋から出て行ったまま、しばらく帰って来なかった。 二十分も経った頃、座員の一人が美和子のところへ来て、 「お姉さんから、ホテルのグリルにいるから、君....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
したものと云えば、それはいったい何でしょうかな」 そう云って、いちいち法水は、座員の顔を見渡していたが、誰もかも、凍り付いたように血の気を失っていた。 と云....
あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
に通っている間に、ジューヴェと親しく話をしたことはあまりありませんでしたが、彼の座員としての言動は絶えず僕の注意を惹きました。 稽古中、彼はしばしば装置の下図....
稽古場にて」より 著者:岸田国士
ると思い、幸い好い伝手があったので、「モスクワ芸術座の名優たち」という記録映画を座員一同打揃って見学した。誰も彼も感嘆の叫びをあげた。言葉はわからぬながら、カチ....
オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
るうちに、ふと彼等の胸を、ドキンと突き上げたものがあった。 と云うのは、はじめ座員に離反されて、失踪して以来、かれこれもう、二ヵ月にもなるのだが、それにも拘ら....
女侠伝」より 著者:岡本綺堂
て何か考えているという風だったと伝えられている。しかし相当に親切の気のある男で、座員の面倒も見てやる。現に自分の子ともつかず、奉公人ともつかずに連れ歩いている崔....
戦後合格者」より 著者:坂口安吾
工場も設計して真価を世に問うてみるだけの内容も実力もなかった。前進座という党員を座員に組織された相当に有能な劇団も、その敬服すべき努力も忍耐も組織も座員の個人的....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ヶ所だけあける。舞台の後方にだけローソクをつける。馴れているのだね。さて、二名の座員はかねて用意のものらしき映画撮影用の反射板を持って南向きの二階の窓辺に立ち、....
春泥」より 著者:久保田万太郎
―それはそうだけれど……」 「師匠にさえくッついていれば、あの師匠、決してそんな座員を路頭に迷わせるようなこたァしねえ。――喰ってく位のかしきはどんなことをした....