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座方
「座方〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
座方の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
繁昌しました。もちろん芝居の方でも抜け目がなく、今度の宗吾を上演するに就いては、
座方《ざがた》の者がわざわざ佐倉まで参詣に出かけ、大いに芝居の広告をして来たので....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
うのう。では、その引っ立ててまいった者が、このわしじゃと申すのじゃな」 「はい。
座方の皆さまがたもさように申しましたが、ご本人もそのときおっしゃったげにござりま....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
き尋ねました。 「なにごとじゃ。何をわめきたてているのじゃ」 「だって、あんまり
座方の者がかってをしやがるから、だれだっても見物が鳴りだすなあたりまえじゃござん....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
にも、お隠しだてしておりました。じつは――」 「一座の者か」 「いいえ、わっちゃ
座方の者でも親類でもねえんですが、妹めが、その、なんでござんす、ずっとまえから江....
「地獄街道」より 著者:海野十三
酒場だった。私たちが友情をもつようになる前から二人は別々に客だったのだ。随って銀
座方面へ出るたびに、二人は手に手をとってカナリヤの小さい扉を押したものだ。 ふ....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
友人と京橋近くの七階楼上で昼飯を食った。すがすがしい好晴の日で食卓から見下ろす銀
座方面のながめははればれと明るくいきいきと美しいものであった。一隅の別室からにぎ....
「或る精神異常者」より 著者:田中早苗
って、おなじがわの同じ座席にすわった。彼はけっして、この座席を変えなかったので、
座方の方でもじきに彼を見知るようになった。が、
座方の連中は、高い料金をだして毎晩....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の如く、まもなく大入り満員となって、なお押寄せて来る客を謝絶《ことわ》るために、
座方が総出で声を嗄《か》らしてあやまっている光景は、物すごいばかりです。これは勧....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
「牡丹燈籠」を上演することになったのである。それも好評であったことは前に云った。
座方も俳優もそれに味を占めて、翌二十六年一月の歌舞伎座では「安政三組盃」を上演し....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
物を運ぶ人の数は少く、さのみ雑踏はしていなかった。 風下の坂の上から、風上の銀
座方面へ突入するのは、女づれではムリであるから、仕方なく、大迂回して、風下から銀....
「朱絃舎浜子」より 著者:長谷川時雨
にしますから、あの方の待遇は別に御出演下さる口上《こうじょう》を書いて添えます。
座方《ざかた》からも、決して失礼のないように、楽座の席も別につくらせます。それで....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
る。 ざく、ざく、ざく、と山吹《やまぶき》色の音。 豪気な額《たか》だ――金
座方でもなければ手にすることもなさそうな鋳《ふ》きたての小判で、ざっと五百両! ....
「京鹿子娘道成寺」より 著者:酒井嘉七
したことも、巧みに、手振り、足ふみに紛らわされ、お気づきになった方は、一座の内、
座方の中にも、幾人もございますまい。それに、三味線から、ともすれば、離れようとい....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
丁目采女の馬場あたりに泊込《しけこ》みの家があるらしいというところから、下廻りや
座方の衆がわいわい噪《さわ》いで先刻もやたらにそこらを歩いていた――という彦兵衛....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
った。一番目の小百合殺しは一向問題にならなかったが、二番目の角力と鳶の者の喧嘩は
座方の宣伝が頗る効を奏して、どこでもその噂で持ち切っているという有様であった。そ....