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「座禅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

座禅の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
唐土に渡って、河南のほとり崇山に庵室《あんしつ》をいとなみながら、よく面壁九年の座禅修業を行ないつづけたと伝えられている、あの達磨禅師をかたどった紋様です。 ....
文芸の哲学的基礎」より 著者:夏目漱石
になれと満足でない足をみしりと折って鮮血が法衣を染めるにも頓着《とんじゃく》なく座禅のまま往生したのも一例であります。分化はいろいろできます。しかしその標準を云....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
さないと働らいていないように考えている。達磨《だるま》と云う坊さんは足の腐るまで座禅をして澄ましていたと云うが、仮令《たとい》壁の隙《すき》から蔦《つた》が這い....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
々には思い思いの意匠を凝らした雪達磨が、申し合わせたように炭団の大きい眼をむいて座禅をくんでいた。ことに今年はその材料が豊富であるので、場所によっては見あげるば....
仇討三態」より 著者:菊池寛
房をゆたかに垂れている。 惟念にも、僧堂の生活がようやく慣れてきた。乍入当時の座禅や作務の苦しさが今では夢のように淡く薄れてしまった。暁天の座禅に、とろとろと....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
。 その次の五百年は禅定の時代で、解脱の時代ほど人間が素直でなくなりますから、座禅によって悟りを開く時代であります。以上の千年が正法です。正法千年には、仏教が....
続黄梁」より 著者:田中貢太郎
うなされてるようだが」 曾はそこでからりと夢が寤めた。見ると老僧はなお座の上に座禅を組んだままであった。仲間の者は口々に言った。 「日が暮れてひもじいのに、い....
模倣と独立」より 著者:夏目漱石
来ない。おい君湯に行こう、僕は水を被《かぶ》る、君散歩に行かないか、俺は行かない座禅《ざぜん》をする、君飯を食わんか、僕はパンを食う、そういうようなインデペンデ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ずねてみますと、あれからお家へお帰りになり、床の間の前に坐って香を焚《た》いて、座禅とやらを組んだままで亡くなっておられたということでありました」....
岡本一平論」より 著者:岡本かの子
寸足の踏み所も無い様です。一隅には、座蒲団を何枚も折りかさねた側に香立てを据えた座禅場があります。壁間には、鳥羽僧正の漫画を仕立てた長い和装の額が五枚|程かけ連....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
。味わうべきは左の歌である。 山深く何かいほりを結ぶべき心の中に身はかくれけり座禅《ざぜん》せば四条五条の橋の上ゆき来の人を深山木《みやまぎ》と見て 第十....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
揃いで東海道を膝栗毛の気散じな旅をした。天龍まで来ると川留で、半分落ちた橋の上で座禅をしたのが椿岳の最後の奇の吐きじまいであった。 臨終は明治二十二年九月二十....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
せられて死んだというような気味の悪い話のあります所で、その坂を過ぎるとまた達磨の座禅して居るような雪峰がありますが、その雪峰の前を通りだんだん進んで谷間に降りま....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
復里程二十三マイルなり。この日、春光駘蕩の趣あり。 藉。 (草をしいて春の郊外で座禅をするごとくすわり、舞埃城の市外ですがすがしさとなごみの気分を味わう。牧場田....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
和尚引錐自刺の条であったという。その条はどういうのかといえば慈明という僧が徹夜で座禅工夫中に、しきりに眠気がさして来て堪えられない。そこで錐を用意して置いて眠気....