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「庭燎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

庭燎の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
五色の帳が垂れていた。棟の四方に、張り繞らしてある注連に、山風がそよとうごいて、庭燎の火の粉がチラチラ燃えつきそうに時折|掠める。 「…………」 武蔵もいつか....
私本太平記」より 著者:吉川英治
た。 夜はしらむ。 年輪をかさねた六波羅松の松の奏でに。 近くの八坂ノ神の庭燎、祇園の神鈴など、やはり元朝は何やら森厳に明ける。 明けて、ことしは元亨二....
私本太平記」より 著者:吉川英治
社頭は、火に染まっていた。 赤橋家の門から、反り橋、若宮ノ辻までの、たくさんな庭燎が一せいに点火されたのだ。放生池の水は燃え、大鳥居の朱も、墨の夜空に浮きあが....
私本太平記」より 著者:吉川英治
見ていると、かつての年、妹の登子が足利家へ嫁いだときの白い姿や、あの夜のさかんな庭燎やらがふと目に浮ぶ。 ここを出るとき、花嫁すがたの妹は泣いた……。 倖せ....