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庭続き
「庭続き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
庭続きの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
根へ飛上り、又竹を突いてさっと身軽に庭へ下りて、音のせぬように潜み、勝手を知った
庭続き、檜《ひのき》の植込《うえご》みの所から伝わって随竜垣《ずいりゅうがき》の....
「坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
て落ちた奴を拾ってきて、学校で食う。菜園の西側が山城屋《やましろや》という質屋の
庭続きで、この質屋に勘太郎《かんたろう》という十三四の倅《せがれ》が居た。勘太郎....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
な声だ。 某日。――主人が東京から来たので、麻川氏はこちらの部屋へ挨拶に来た。
庭続きの芝生の上を、草履で一歩一歩いんぎんに踏み坊ちゃんのような番頭さんのような....
「足迹」より 著者:徳田秋声
しから取り込んだ蒲団の始末をしていた。窓際に差し出ている碧桐の葉が黄色く蝕んで、
庭続きの崖の方の木立ちに蜩が啼いていた。そこらが古くさく汚く見えた。お庄は自分の....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
った。 二十八 「それでも、上杉先生の、詞成堂――台町の山の屋敷の
庭続き崖下にある破借家……矢野も二三度遊びに行ったね、あの塾の、小部屋小部屋に割....
「水甕」より 著者:豊島与志雄
建てでしたが、庭がわりに広く、梅や桜や楓や檜葉などが雑然と植え込まれており、その
庭続きにすぐ、焼け野原が展開していました。焼け野原はもう、処々に雑草の茂みを作り....
「春」より 著者:岡本かの子
かりで、殆ど都会の中とも思われぬ程森閑としている。京子は馴れた其処を、自分の家の
庭続きのように得意にお民を連れて歩いて居たが、ここ一週間ばかり前あたりから、何故....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
公園に囲繞まれておる別荘か?』 『そうです、マリーテレーズ別荘ってんです。それに
庭続きの両側の別荘ですね。あれが五六日前から明いておるんですから、全くこちとらに....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
オラマの古物を横浜に持って来たのを椿岳は早速買込んで、唯我教信と相談して伝法院の
庭続きの茶畑を拓き、西洋型の船に擬えた大きな小屋を建て、舷側の明り窓から西洋の景....