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「庶人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

庶人の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
名主をたずねて、誰か鷹を見付けたか、あるいは鷹を捕えたかを聞き合わせようとした。庶人が鷹を飼うことは遠い昔から禁じられている。鎌倉時代、足利時代、降って徳川時代....
運命」より 著者:幸田露伴
、岷王梗の不法の事を奏す。よって其の護衛を削り、其の指揮|宗麟を誅し、王を廃して庶人となす。又|湘王柏偽りて鈔を造り、及び擅に人を殺すを以て、勅を降して之を責め....
般若心経講義」より 著者:高神覚昇
福寿を得ること思量すべからず。之を以て、天子念ずれば、兵革、災難、国裡に入らず。庶人念ずれば、疾疫、癘気、家中に入らず。惑を断ち、祥を獲ること、之に過ぎたるはな....
芭蕉について」より 著者:宮本百合子
済は一面の逸遊の風潮とともに益々逼迫しつつあった。米価はひどい騰貴で商人は肥え、庶人は困窮し、しかも日光の陽明門が気魄の欠けた巧緻さで建造され、絵画でも探幽、山....
待呆け議会風景」より 著者:宮本百合子
考えさせられるものがあると思う。 纏って討論する理路と機会とを持たなかった昔の庶人の間に発達したこの批評の直観的な形は、今日の社会生活の内容に向っての批評とし....
パリの地下牢」より 著者:野上豊一郎
部屋に移され、十月十六日の明け方までいた。ルイ十六世は、その年の一月二十一日に「庶人ルイ・カペ」となってコンコルド広場の露と消え、それ以来、マリ・アントワネット....
山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
のである。併しながら、今も尚、彼岸中日海中にくるめき沈む日を拝する人々は、――即庶人の日想観を行ずる者――落日の車輪の如く廻転し、三尊示現する如く、日輪三体に分....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
その年はどうにもならず、明けて明治二十一年、新春早々から取り掛かりました。普通、庶人の注文とは異なって、宮中の御用のことで、わけて御化粧の間の御用具の中でも御鏡....
孔子」より 著者:和辻哲郎
しては、 朋友死して帰る所なければ我がもとにおいて殯せよという。 とある。殯は、庶人であれば、死後三日目に行なう。本葬ではないが、しかし葬式には相違ない。朋友の....
三国志」より 著者:吉川英治
が孤をお託し遊ばした重臣のひとりだ。官職を剥いで、一命だけは助けおく。――即日、庶人へ落して、梓滝郡へ遠流せよ」 孔明はかく断じたが、その子の李豊は留めて、長....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
誰の語であったか、古来剣の六則としていわれてきた言葉にこういう一章がある。 ――庶人是を学べば則ち家を治め、君子是を学べば則ち国を治め、天子是を学び給へば即ち天....