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庶民的
「庶民的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
庶民的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
から、常識の有つ積極的な貴族的役割ばかりが注目されて、却って常識の消極的な云わば
庶民的性質の方が殆んど完全に無視されて了っていることは、驚くに値しない。平民的常....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
には一定の歴史的乃至階級的な根柢があったのである。だから民間的、坊間的なものや、
庶民的、市民的なものや、更に又無産者的なものが、貴族的、僧侶的、宮廷的なものや、....
「娯楽論」より 著者:戸坂潤
林の快楽の園ではなくて、幸福な賢者達の典雅な文化的社交界であったのだ。娯楽が近代
庶民的な卑近さを有っているに反して、幸福は云わば超歴史的なモラルのアプリオリのよ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
っきりもっているところは、一種の高級アパートメントで、これ又至って臭気がつよい。
庶民的でなくて、飽きの来るセット式ハイカラーさが漲《みなぎ》っている。葱《ねぎ》....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
るけれど、一つにはあの中島歌子の塾の貴族性にいつも反撥し、とけこめずにいる一葉の
庶民的なものへ引かれる心もあったのでしょう。安心して貧乏ばなしが出来るのもよかっ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
くのがいやということは、やっぱり私のかんのまともさであると信じます、決して決して
庶民的なんかではないわ。間借人的労苦というものが、それなりには出ないで、自分に向....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
れ読んでから。 この前の手紙で向上心ということの色々の観察を話しかけましたが、
庶民的な環境に育って色々の重い因習と戦いながら、人間として向上しようとしてきた女....
「戦争論」より 著者:坂口安吾
的な庶民が駆り立てられて軍服を着せられ、戦地へ送られ、それでも兵隊になりきれず、
庶民的な魂を失うことができずにいた。 今日に於ては、人々は軍服をぬぎながら、そ....
「言語は生きている」より 著者:中井正一
も、遠く淵源はここにあるかと云われる。 これが、室町になって、軍事的なものから
庶民的な用い方になり、『秋月物語』で初めて、「たひのようしん、きつかひはあるまし....
「演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
れた誇張によるとぼけた可笑味、きわどさと露骨さとを撒きちらす愛すべき素朴さ、最も
庶民的な感情に根ざす権威の否定、というような点が、まず共通な色調としてあげられる....
「四月馬鹿」より 著者:織田作之助
うだろう。綺麗好きが銭湯好きにはならないと笑うだろう。つまり彼の銭湯好きは銭湯が
庶民的だからだと、言い直した方がよさそうだ。浮世風呂としての銭湯を愛しているのか....
「神経」より 著者:織田作之助
オペラ館や大阪の千日前のピエルボイズ（これも浅草から流れて来たものだが）の方が、
庶民的で取り済ましてないだけまだしも感じがよい。宝塚や松竹の少女歌劇は男の俳優は....
「澪標」より 著者:外村繁
多かった。その上、京の女は後向きになって、立ったまま用を足すので、その音はひどく
庶民的な音を立てる。 私の書斎の窓下からもその音は聞えて来る。隣家には一人娘の....
「甘話休題」より 著者:古川緑波
た。 森永のミルク・キャラメルに前後して、森永パール・ミンツなどという、これは
庶民的なキャンディーも売り出された。 これらの菓子は、種苗などを入れるような紙....
「神戸」より 著者:古川緑波
を食ったが、結構なものだった。 その直ぐ傍に、平和楼がある。中華料理で、かなり
庶民的。僕は、神戸へ行く度に必ず此処へ行く。 平和楼と言えば、戦前神戸には有名....