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庶民階級
「庶民階級〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
庶民階級の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「芭蕉について」より 著者:宮本百合子
はなかったろうか。俳諧の流行そのものが、云ってみれば新興の文化であり、商人と一般
庶民階級の自在な感情表現の欲求にその地盤をおいた文学であった。談林派の俳諧という....
「ケーテ・コルヴィッツの画業」より 著者:宮本百合子
グネス・スメドレイの自伝風な小説「女一人大地を行く」の中に描かれているアメリカの
庶民階級の娘としての少女時代、若い女性として独立してゆく苦闘の過去こそ、それの背....
「戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
の部に入る速力を出せるのじゃ。どうじゃ、もうその辺でよろしかろう」 金博士は、
庶民階級がすきだと見えて、いつになく短気を出さず、淳々として丘へあがった船上で、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
かなり物々しい乗物二梃に、数名の従者と、それが槍一筋を押立てていることによって、
庶民階級の旅人でないことがよくわかります。 ここへ追いついて、ホッと息をついた....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
からは、最後に残った参詣者たちが、帽子を取って十字を切りながら出て来た。それらの
庶民階級の中に、旅の人らしい比較的上流の、二、三の婦人と、一人のひどく年の寄った....
「秘伝の名訳」より 著者:岸田国士
言わば肉体化されて、一種他の時代に見られない、機略縦横、闊達無軌道な人間の典型を
庶民階級の中に生み出した。時計工、宮廷音楽教師、新貴族、武器輸出業、水道事業の発....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
し、なにしろ、一巻五十両から、ちょっとましになると三百両、四百両というのだから、
庶民階級にはとても手がとどかない。しゃっきりとして皺にならず、そのうえ、なんとも....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
に祝福であるかどうか疑わしいのであるが、この救済のために英蘭《イングランド》の全
庶民階級が、憲法の真精神と両立し難いいまいましい不便な暴虐な法律に服さなければな....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
れて、幾分旧式のように見られ庶民の間に新しい和歌の流れが根を張ってくる。大体この
庶民階級に和歌熱が生れてくる以前が中世の下限という位に見て扱おうと思う。 さて....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
ったのであった。 かくの如くにして地方政治は紊乱の極みに達し、生活に安んぜざる
庶民階級の人々は、課役を避けて逃亡するものが多く、盗賊到る処に起っても、国司には....