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廃する
「廃する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
廃するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
れない、しかしてそれがために自分が破滅するかも知れないということを心配して寝食を
廃するに至った。一人の友人がやってきて、こう言って彼を慰めた。「天地はただ一種の....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
備をしたこともないのであるから、この際とても特に例年と変ったことはない。年賀状は
廃するつもりであったが、さりとて平生懇親にしている人々に対して全然無沙汰で打ち過....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
その後出雲氏は蘇我氏に出入し多くの寵を蒙ったが、蘇我氏亡びて親政となるや冗官を
廃する意味において忽ち官途を止められた。爾来民間の一勢力として人民に施術をしてい....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
普教のさわりにもなろうと思われます。 僧三 たださえ世間では当流の安心は万善を
廃するとて非難いたしておるおりでございます。 唯円 善鸞様は善いかたでございます....
「反戦文学論」より 著者:黒島伝治
虐や、獣的行為や、窮乏苦悩が伴うものであるが、それでも、有害で反動的な悪制度を撤
廃するのに役立った戦争が歴史上にはあった。それらは、人類の発展に貢献したことから....
「琥珀のパイプ」より 著者:甲賀三郎
青木の大きな声が聞えたのでスッカリ眼を醒まされた。 「いや、どうあっても夜警団を
廃する事は出来ない。殊にじゃ善悪は兎に角、どの家でも犠牲を払って夜警を勤めている....
「ローマ法王と外交」より 著者:国枝史郎
の納まる筈はない。皇帝は怒ってウォルムスに宗教会議を開催し、グレゴリー七世法王を
廃することに議決した。 すると今度はグレゴリー七世が納まらず、ヘンリー四世をロ....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
備をしたこともないのであるから、この際とても特に例年と変ったことはない。年賀状は
廃するつもりであったが、さりとて平生懇親にしている人々に対して全然無沙汰で打過ぎ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
を兼ねるのも妙であろう、政治あるいは外交に興味を有するが故に他の長所である文学を
廃するというは少しも理由にならない、かついやしくも前途に平生口にする大抱負を有す....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
これらの不殺生の原因即ち毎日多くの魚族の命を殺すところの網を焼きあるいはその業を
廃するに至らしめた功徳は、正しく私がヒマラヤ山中及びチベット高原においてしばしば....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
の度を加え、波濤連山のごとき間を航進す。船の傾動はなはだしきために、一切の余興を
廃することとなる。 天風捲句試題此光景、乱山堆裏一船奔。 (上空からの風は海をま....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
分れていた。六月二十日に民衆をテュルリー宮殿に走らした肉屋のレジャンドルも、王を
廃するということは夢にも考えなかった。王はその槍の下に押えている民衆がみんなそう....
「貧乏線に終始して」より 著者:小川未明
つゝあるにかゝわらず、社会が、それに仕事を与えないとしたら。夫婦、親子の情を、壊
廃するものは何ものでもない。みなこの貧乏あるがためであります。 私は、最も逆境....
「特殊部落ということについて」より 著者:喜田貞吉
べきは、まず何々部落という総括的名称の下に、彼らに対して集団的取扱いをなす事を全
廃するのにあると信ずる。 熱心なる読者諸君から余輩に寄せられた多くの意見の中に....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
でありました。もともと差別しているのは一般世間の人々です。したがってその差別を撤
廃するのも、また一般世間の人々それ自身でなければならぬはずです。しかるに世人はあ....