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廃刀
「廃刀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
廃刀の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
として、すべて旧弊じみたものが大嫌いだった頃ですから、『いや一向同情は出来ない。
廃刀令《はいとうれい》が出たからと云って、一揆《いっき》を起すような連中は、自滅....
「根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
一 昔はお武家が大小を帯《さ》してお歩きなすったものですが、
廃刀以来幾星霜を経たる今日に至って、お虫干の時か何かに、刀箪笥から長い刀《やつ》....
「仇討禁止令」より 著者:菊池寛
。 「さようか。それは少しお心得違いではないだろうか。今、封建の制が廃れ、士族の
廃刀令も近々御発布になろうという御時世になって、剣術の稽古をして、なんとなされる....
「山県有朋の靴」より 著者:佐々木味津三
点々と白い帆を浮かせて、次第に広く遠く、目の中へひろがって来たのである。 まだ
廃刀令も断髪令も出てはいなかったが、しかし、もう大小なぞ無用のものに思って、とう....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
え」 丈「さゝ人を殺し多くの金を奪い取った重罪の春見丈助、縲絏に掛っては、只今は
廃刀の世なれども是まで捨てぬ刀の手前、申訳のため切腹しました、臨終の際に重二郎殿....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
文で売らせてもさっぱり捌《さば》けなんだと聞く。ちょうど同時に、大阪の鮫皮商が、
廃刀令出て鮫皮が塵埃同然の下値となり、やむをえず高価絶佳の鮫皮を酢で煮《に》爛《....
「花を持てる女」より 著者:堀辰雄
女として生れたのはその飯倉であった。 しかし、その母の生れた明治六年は、また、
廃刀令の出た年である。米次郎は再び窮地に立った。丁度そのとき質屋の株を売ろうとす....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
神を慰めていた。 その頃東京では段々と脱刀とか散髪とかいう事が始まって、後には
廃刀令というのも出たが、まだ最初は随意にやりたい者がやったので、その事が藩地へも....
「あのころ」より 著者:上村松園
御所から東京の宮城へお移りになられたので、京都は火の消えたようにさびれてしまい、
廃刀令も出たりしたので、刀剣商をたたんでしばらくしもたやでくらしていましたが、母....
「学者安心論」より 著者:福沢諭吉
しむに足らず。その後、廃藩置県、法律改定、学校設立、新聞発行、商売工業の変化より
廃刀・断髪等の件々にいたるまで、その趣《おもむき》を見れば、我が日本を評してこれ....
「政事と教育と分離すべし」より 著者:福沢諭吉
からその士人の心を殺伐に導き、かつまた、その外面も文明の体裁に不似合なればとて、
廃刀の命を下したるが如く、政治上に断行して一時に人心を左右するは劇薬を用いて救急....