廃品[語句情報] »
廃品
「廃品〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
廃品の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
所を出ると、狭い廊下を肩で押し合いながら、二階の「脱衣室」に上って行った。両側が
廃品倉庫になって居り、箱が何十階のビルジングのように、うず高く積まさっていた。そ....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
るって砂利を掘り起し、出て来るものは銭にはあらで、割れ鍋、古釘、欠け茶碗、それら
廃品がむなしく河原に山と積まれ、心得顔した婆がよちよち河原へ降りて来て、わしはい....
「未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
決心をきいて、いろいろと止めたけれど、彼の決心はつよかった。そして彼は、とうとう
廃品回収屋さんを始めることとなった。一郎の母親をときふせることは、小田さんにたの....
「百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
橋の三越のところから地下鉄に乗って、上野の広小路松坂屋へ行って、「非常時国産愛用
廃品更生展覧会」という素晴らしく大げさな催しを見に行った。これは日本商工会議所と....
「水鳥亭」より 著者:坂口安吾
、買物にでた。 金時はまず大八車を買った。それは長年月納屋の奥に置きすてられた
廃品で、峠越えの疎開用には役立たないシロモノであった。金時はかねて目をつけていた....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
味はあたしにもわかるような気がする。 病気をしたり、肺をぶちぬかれたり、兵隊の
廃品《ローズ》になってあまされてかえってきた四代目クラブのひとたちにしたってそう....
「錦紗」より 著者:犬田卯
の餌を調達したり、朝鮮人の屑屋に親の代から押入の奥に突っ込まれていたような種々の
廃品を引っ張り出して一銭を争いながら売り払ったり、そんなことをしてようやく蓄め上....
「恐怖の季節」より 著者:三好十郎
造して飯ガマを製造販売してボロもうけをした男が「うっちゃって置けば鉄カブトなんか
廃品になるんだ。それをカマに改造して売り出して、人のために役立てようとしているん....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
もれて暮すのはたいへんな道草を食っているような気がし始めたのである。 出入りの
廃品回収業者に『もう少し給料のええとこないやろうか?』と持ちかけると『そうだな。....