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「廃家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

廃家の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
食魔」より 著者:岡本かの子
宗家で、伯母はその家より出て分家へ嫁に行ったものである。伯母はいった、自分の家は廃家しても関わぬ、しかし檜垣の宗家だけは名目だけでも取留めたい。そこで相談である....
縊死体」より 著者:夢野久作
で公園を飛び出した。そうしてどこをどうして来たものか、××踏切り附近の思い出深い廃家の前に来て、茫然と突っ立っていた。 私はやがて、片手に掴んだままの新聞紙に....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ビアが主題歌をレコードにして売っているお涙頂戴から大して出ていない映画でも故郷の廃家をテーマとしています。 Tさんは今度こそ商売をかえるでしょう。私にその商売....
沼畔小話集」より 著者:犬田卯
私たちにとって実に痛かった。東京では一家六人の生計がどうにもつかず、村へ帰れば、廃家ではあるが家賃の出ない「屋根の下」があることだし、なおその他のいわゆる「諸式....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
は相当に世間的野心があってただの町人では満足しなかった。油会所時代に水戸の支藩の廃家の株を買って小林城三と改名し、水戸家に金千両を献上して葵の御紋服を拝領し、帯....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
川周馬でなく、お千絵様でもないとすれば、一体誰と判じていいか。この甲賀|世阿弥の廃家になった跡には、周馬が入れ代り、周馬はお千絵様をとりこにして、密かに監禁して....
大岡越前」より 著者:吉川英治
廃とに、能うかぎり、腐え爛らせてしまうことにある。 家は、旗本だったが、すぐに廃家を命ぜられ、家財は飲みつぶし、およそ旗本悪のうちの典型であった彼には、ひと山....