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廃止
「廃止〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
廃止の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
鎖に繋《つな》がれた奴隷のもっと太い鎖を欲しがるように。
奴隷
奴隷
廃止と云うことは唯奴隷たる自意識を
廃止すると云うことである。我我の社会は奴隷なし....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
ち、阿爺《おやじ》に亡《な》くなられて、ちょうど三年前だね、余儀なく中途で学問は
廃止《やめ》さ。それから高岡へ還《かえ》ってみると、その日から稼《かせ》ぎ人とい....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
込んで来たね」と、半七は薄ら眠いような眼をこすりながら笑った。「ことしは花火もお
廃止だというじゃあねえか。どうも不景気だね。だんだんに世の中が悪くなるんだから仕....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
客三人と岡東父子との五名で、仙台坂を二の橋の方ヘ下りて行く。 坂上の交番は先日
廃止になったばかりだったが、おまわりさんが三人も入って勤務している。こわふしぎと....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
に入れてつないで置くのもある。こんな殺風景なことをする程ならば、いっそ桃湯同様に
廃止した方がよさそうである。 朝湯は江戸以来の名物で、東京の人間は朝湯のない土....
「獄中記」より 著者:大杉栄
に両手を腰にしっかりとつけて決して振っちゃいけないというようなことが、今ではもう
廃止されているのがかえって物足りなく思えた。 その翌朝、僕は先きに言った半病人....
「転機」より 著者:伊藤野枝
その男もまた、不思議そうに、私達を見上げ見下ろしながら、谷中村はもう十年も前から
廃止になって沼になっているが、残っている家が少々はない事もないけれど、とても行っ....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
貞は片手を口にあてつ。少年も噴出だしぬ。 「いくら衛生のためだって、あの髯だけは
廃止ば可いなあ。まるで(ちょいとこさ)に肖てるものを、髯があるからなおそっくりだ....
「カタカナニツイテ」より 著者:伊丹万作
サソウデアルガ、原稿ヲ書ク場合ニ関係ガ生ジテクルノデアル。 七、活字ノヒラガナヲ
廃止シテモ文化的ニ何ラノ損失モナイ。我々ハ今マデニオイテモ行書ノ活字ダノ草書ノ活....
「『地球盗難』の作者の言葉」より 著者:海野十三
説にページを削くのだったら、もう雑誌の購読は止めちまうぞ」とか、「あんな小説欄は
廃止して、その代りに受信機の作り方の記事を増して呉れ」などという投書ばかりであっ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
二人が言文一致体を創めたというは頗る不思議な因縁であった。尤もこれより以前、漢字
廃止を高調した仮名の会の創立当時から言文一致は識者の間に主張され、極めて簡単な記....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
渾身に外国文化の浸潤った明治の初期の大ハイカラであった。殊に森は留学時代に日本語
廃止論を提唱したほど青木よりも一層徹底して、剛毅果断の気象に富んでいた。 青木....
「活人形」より 著者:泉鏡花
遅かったわやい。「おらあすんでの事で俗名八蔵と拝もうとした。「ええ、縁起でもねえ
廃止てくれ。物をいうたびに腹へこたえて、こてえられねえ。「全体どうしたんだ。八蔵....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
ている。あらゆる都市、あらゆる農村において、あらゆる圧制の主要機関をたちどころに
廃止しなければならぬことを知っている。ことにはまた、かくして解放された都会や農村....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
神上から言ってもまた実戦の必要から言っても、号令をかける場合刀を抜く事は速やかに
廃止する事を切望する。猥りに刀を抜き敵に狙撃せられた例が少なくない。そうすれば指....