廃滅[語句情報] » 廃滅

「廃滅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

廃滅の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
同様な星から成立っている。世界の数は無限であり、それらの世界は徐々に変遷しながら廃滅しまた再生する運命をもっている、というのである。ところが、このデモクリトスに....
反戦文学論」より 著者:黒島伝治
ゝ云われ、各個人の間では『殺人』『窃盗』『不正競争』と呼ばれているところのものを廃滅しなければならないのだ。これ等のものを取除くのは、特に君達でなければならない....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
日となってはもはやこのほかに見込みがない、神祖(東照宮のこと)以来の鴻業を一朝に廃滅するは先霊に対しても恐れ入る次第であるが、畢竟天下を治め宸襟を安んじ奉るこそ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
する認識が乏しいばっかりにしていることだが、こうして置くうちに、ようやく粗末から廃滅になってはたまらない、早く何とかしないと、あったらこの名画の保護が手遅れにな....
外来語所感」より 著者:九鬼周造
完全に同化されてしまう。また社会民衆は賢明であるから不用な外来語は時の経過と共に廃滅する。こういうのである。この言語学上の事実は私もある程度において認めはするが....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
、焼き捨てた。そしてさらに恥ずかしいことには、式典用の自分の公《おおやけ》の曲が廃滅できずにそのまま残ってるのを、見なければならなかった。それは最も凡庸《ぼんよ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
された音楽の言葉のことを、彼は語った。それは古典の言葉を死語となして、それを全然廃滅させるものであった。 クリストフはその革命的天才にたいする意見を差し控え、....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
っており、光明と活動的理想主義との大なる力を隠し持っているので、この民族を利用し廃滅せしめようとする者どもをも感染さしてしまうのだ。貪欲《どんよく》な政治家ども....
方則について」より 著者:寺田寅彦
らついて来たには相違ない。しかしこの原理の研究が何程進んでも、ニュートンの力学が廃滅に帰するという訳ではあるまい。日常普通の問題にこれを応用して少しも不都合はな....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
いう際に、どうかしたらなど思うでしょうが当時は、誰もそれをどうする気も起らない。廃滅すべきものは物の善悪高下によらず滅茶々々になって行ったものである。これは今日....
学問の独立」より 著者:福沢諭吉
い》して、一朝にして一大学校を空了《くうりょう》して、日本国の洋学が幕府とともに廃滅したるは何ぞや。開成校は幕政府中の学校にして、時の政治に密着したるがゆえなり....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
専らこの二色摺となるに及び、正徳享保の原始的なる手彩色《てさいしき》の板画は漸次廃滅するに至りき。(紅絵の起原は享保の始め頃和泉屋権四郎なるものこれを作り始めた....
妾宅」より 著者:永井荷風
の妾宅に送らせる理由である。已に「妾宅」というこの文字《もんじ》が、もう何となく廃滅の気味を帯びさせる上に、もしこれを雑誌などに出したなら、定めし文芸|即《すな....
すみだ川」より 著者:永井荷風
まざまの伝説の美とを合せて、いい知れぬ音楽の中に自分を投込んだのである。既に全く廃滅に帰せんとしている昔の名所の名残ほど自分の情緒に対して一致調和を示すものはな....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
生を忌む仏教信仰の思想から、しばしば廃せられたり、また復旧したりしましたが、結局廃滅の運命に終って、餌取の仕事はなくなりました。平安京右京に餌取小路というのがあ....