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「廓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

廓の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
。近眼鏡《きんがんきょう》、遠眼鏡《えんがんきょう》、双眼鏡《そうがんきょう》、廓大鏡《かくだいきょう》、顕微鏡《けんびきょう》、塵除《ちりよ》け目金《めがね》....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
てんまつ》である。 その住居《すまい》のある所は、巨鹿城《ころくじょう》に近い廓町《くるわまち》の最も俗塵に遠い一区劃だった。殊に私の起臥《きが》していた書院....
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
遇《あ》った贋雲水《にせうんすい》は四十前後の小男です。が、柳町《やなぎまち》の廓《くるわ》にいたのは、まだ三十を越えていない、赧《あか》ら顔に鬚《ひげ》の生え....
「影」より 著者:芥川竜之介
い。やがてその二階の窓際には、こちらへ向いたらしい人影が一つ、朧《おぼろ》げな輪廓《りんかく》を浮き上らせた。生憎《あいにく》電燈の光が後《うしろ》にあるから、....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
気がつかなかった。 やがて寛文十年の春が来た。求馬はその頃から人知れず、吉原の廓《くるわ》に通い出した。相方《あいかた》は和泉屋《いずみや》の楓《かえで》と云....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
け》が、当時は里げしきと申す唄を作った事もございました。それがまた、中々評判で、廓《くるわ》中どこでもうたわなかった所は、なかったくらいでございます。そこへ当時....
「葬儀記」より 著者:芥川竜之介
ていた。ちょうど蝋《ろう》ででもつくった、面型《めんがた》のような感じである。輪廓《りんかく》は、生前と少しもちがわない。が、どこかようすがちがう。脣《くちびる....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
た扇面を胸に開いていた。それは全体の色彩の効果を強めているのに違いなかった。が、廓大鏡《かくだいきょう》に覗《のぞ》いて見ると、緑いろをしているのは緑青《ろくし....
「手紙」より 著者:芥川竜之介
う。のみならず二三度見かけたところではどこかちょっと混血児《あいのこ》じみた、輪廓《りんかく》の正しい顔をしています。もう一人の狂人は赤あかと額《ひたい》の禿《....
「親子」より 著者:有島武郎
彼は、秋になり切った空の様子をガラス窓越しに眺めていた。 みずみずしくふくらみ、はっきりした輪廓を描いて白く光るあの夏の雲の姿はもう見られなかった。薄濁った形のくずれたのが、....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
私の力がもうこの上には私を動かし得ないと思われるような瞬間が来る。私の唯一つの城廓なる私自身が見る見る廃墟の姿を現わすのを見なければならないのは、私の眼前を暗黒....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
。而してそわそわしながら、ヤコフ・イリイッチの方を向くと、彼の眼は巖の様な堅い輪廓の睫の中から、ぎらっと私を見据えて居た。思わず視線をすべらして下を向くと、世の....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
り、一の人格であり、その性情は、私が地上で接触する人間と同様に、顕著なる一つの輪廓を有っていた。 『そうする中に、通信は他の人格からも送られるようになった。筆蹟....
「墓」より 著者:秋田滋
ります。なるほど、鋳型というものはあるでしょう。それを取っておけば、同じような輪廓をもち、同じような色彩をした像を幾つとなく造ることは出来るでありましょう。しか....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
もう暮色が蒼然とあたりに迫っていた。夕靄が烟るように野末にたち罩め、ものの輪廓が、ほの暗い、はるか遠方にあるように見えた。道ばたに三本立っている見あげるよう....