廓然[語句情報] » 廓然

「廓然〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

廓然の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
ぐまで動かないにしろ、寝ているんでも死んでいるんでもない。頭の中は常に活動して、廓然無聖《かくねんむしょう》などと乙な理窟を考え込んでいる。儒家にも静坐の工夫と....
鼻の表現」より 著者:夢野久作
した悪魔式の鼻の表現であっても、無欲にして明鏡の如くに澄み切った心――悪魔以上に廓然冷々たる態度を以てこれに対すれば、その底の底に悪魔らしい明智と胆力に対する確....
十二支考」より 著者:南方熊楠
、わずかにあるをカワラケと呼び極めて不吉とすと書いたやおまへんかと遣り込められて廓然大悟し、帰って『伊勢参宮名所図会』島嶼《とうしょ》の図を見ると阿婆良気島に果....
十二支考」より 著者:南方熊楠
から、実際よっぽど参って居ると自白して置く。これを要するにアントニウス伝を読んで廓然大悟し、人の人たる道を踏み切ったは、鎌田文相の独断で教科書に書き入れしめて然....
連環記」より 著者:幸田露伴
ろう。然し其様なことを見ながらに終ったのではない、最期の時は人を去らせて、室内|廓然、縄床に居て口に法花経を誦し、手に金剛の印を結んで、端然として入滅したという....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
つも断事観三昧に入って事をきめるのであります。その例の手段を執ろうと思ってそこへ廓然無聖と坐り込んだ訳です。そもそもこの ということはおよそ事柄が道理で極めら....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
なたにはただ星をみるばかりである。) 八日、快晴。前夕の風雨、天地を洗い去りて廓然たり。しかして目に触るるものは蒼波のみ。この日、二十四時間に二百六十六マイル....