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廟所
「廟所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
廟所の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「松江印象記」より 著者:芥川竜之介
する多くの神社と梵刹《ぼんさつ》とを愛するとともに(ことに月照寺における松平家の
廟所《びょうしょ》と天倫寺の禅院とは最も自分の興味をひいたものであった)新たな建....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
もなしに歩き廻って、しきりに墓を動かしてみました。 伝通院は家康の生母水野氏の
廟所《びょうしょ》。そこには徳川氏累代の貴婦人の墓が多い。或いは無縫塔、或いは五....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
そうありたい、というような心得になったようだ。彼が生前に松島に瑞巌寺をたて自分の
廟所に予定したのも、平泉的でもあるし、信長の総見寺という御手本もある。しかし、瑞....
「九条武子」より 著者:長谷川時雨
年前、親鸞聖人の娘、弥女《いやにょ》が再婚し、夫から譲られた土地に、父親鸞上人の
廟所《びょうしょ》をつくったのにはじまる。この弥女は覚信尼《かくしんに》といい、....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
えた紅葉山の土手に取っついて盲滅法に掻きあがる。 飛びこんだところが、ちょうど
廟所のあるところ。築山をへだてて向うにお文庫の屋根が見える。顎十郎は、楓の古木の....
「増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
殆ど台徳院に劣らない。そして、数ある増上寺の霊廟のうち、この台徳院と、崇源院を南
廟所と称えている。北
廟所には、江戸時代中期の代表的傑作である六代家宣文昭院霊廟と....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
統の男さえ立てばええ。わしもその中の一人やからな。だが、なんしい十年まえ大谷の御
廟所を比叡山の大衆に焼き払われてから、大将株のお上人さまは加賀、越前と辺海の御苦....
「西航日録」より 著者:井上円了
体を排列して、公衆に示すところなり。二十三日、市外に遊歩して、フランス歴代帝王の
廟所に至る。 ロンドン、パリ、ベルリンは実に欧州の三大都にして、本邦人のはじめ....
「法然行伝」より 著者:中里介山
御入滅の後は何処を御遺蹟といたしましょうか」 と尋ねた。法然答えて、 「一つの
廟所《びょうしょ》と決めては遺法が普《あまね》くわたらない。わしが遺蹟というとこ....