延いて[語句情報] »
延いて
「延いて〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
延いての前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
を得ず。大道に匍匐《ほふく》して自転車に傷つけられ、田畑に踏み込んで事を起こし、
延いて双方親同士の争闘となり、郷党二つに分かれて大騒ぎし、その筋の手を煩わすなど....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ものには誠意をもって親しく交わらないものはなかったくらいだ。各藩の有為な人物をも
延いて、身をもって時代に当たろうとしたのも彼だ。 瑞見に言わせると、幕府有司の....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
その実行の可能に関して充分な見込がないと、単にその法律が行われないばかりでなく、
延いては一般に法の威厳を損ずるに至るものである。 八八 現行盗と非現行盗 ....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
ば、ここでも亦この不当さが指摘され得るわけである。実際、その自然哲学を没落せしめ
延いてその体系全体を没落に導いた処のヘーゲル的説明方法の秘密は、自然哲学の領域で....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
ルフィックである。文芸に於て取り上げられた問題は、すぐ様実は社会科学の又哲学の、
延いては又自然哲学の、問題であり、又問題となる(例えば大衆性の問題とか、科学的批....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
鎖されている。この言論封鎖は併し独り二・二六事件そのものに就いてばかりではなく、
延いて政治的思想的言論全般に就いての箝口令を意味している。文化思想の中枢である帝....
「『尚書』の高等批評」より 著者:白鳥庫吉
『禮記』は五行分子多く、孔子の説は道徳的分子に富みたり。 而してかの陰陽思想は
延いてわが國に及び、神代史の構成に影響すること大なりき。 〔明治四十五年二月二十....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
れの日|乎必成の期あるべきを信ずる事深し。乃ち先ずコレを我牧農の小村落に実施し、
延いて他に及ぼさんことを期し、コレを積善社と名づく。凡そ我社中の人には、労苦を甘....
「七重文化の都市」より 著者:野上豊一郎
を産み出し、またすでに生れてる物を解消させるかを論じて、事物の更新に説き及ぼし、
延いて人間の仕事の集積としての国家の興亡にも触れているが、その意識の中にはローマ....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
に違わず、この新兵衛餅は探しても他では得られぬ最上等の餅であったから、この評判は
延いて日本菓子の紹介となり、一ヶ年後にはパンよりも日本菓子の方が成績を上げて、中....
「魔像」より 著者:林不忘
たりでござる」 「上に聞えて面白くないばかりか、庶民に対しても御番部屋の名折れ、
延いては千代田のお城の威信《いしん》にも関することだ」 「そうだ。だが、上司へは....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
対するの債権とはこれ等の代価を指したる者なり。 かかる次第にして小栗等が仏人を
延いて種々|計画したるは事実なれども、その計画は造船所の設立、陸軍編制等の事にし....
「画工と幽霊」より 著者:岡本綺堂
いたので、先日の礼かたがた其の邸を初めて訪問した。主人のエルは喜んで私を応接間へ
延いて、「過日は別荘の方へ御立寄下すったそうでしたが、アノ通りの田舎家で碌々お構....
「牡丹灯籠 牡丹灯記」より 著者:田中貢太郎
集めてあるが、この説話集は文明年間に日本に舶来して、日本近古の怪談小説に影響し、
延いて江戸文学の礎石の一つとなったものである。 牡丹燈記の話は、明州即ち今の寧....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
どの徳をかれはした。河岸の連中のいまゝでより一層肩を入れるようになったのは勿論|
延いて大根河岸だの多町だの、およそ由良を贔負にするそうしたさかり場からとも/″\....