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「延命〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

延命の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
誰かが教えたんでしょうよ。唯、念のために申して置きますが、あの坊主は悪い奴で……延命院の二の舞で、これまでにも悪い噂が度々あったんですよ。それですから、あなたと....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
なか幅が利いたものであるという。その庄兵衛が夫婦と中間との三人づれで館山の城下の延命寺へ参詣に行った。延命寺は里見家の菩提寺である。その帰り路に、夫婦は路傍にう....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
は小さな祠が祭ってあって、今でも水垢離とって、天下泰平、国土安穏、五穀成就、息災延命を朝々祈るのである。彼女は村の生れでなく、噂によればさる士の芸妓に生ませた女....
売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
あろう、明神の御手洗の水を掬って、雫ばかり宗吉の頭髪を濡らしたが、 「……息災、延命、息災延命、学問、学校、心願成就。」 と、手よりも濡れた瞳を閉じて、頸白く....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
普門品第二十五。」 よし、ただ、南無とばかり称え申せ、ここにおわするは、除災、延命、求児の誓願、擁護愛愍の菩薩である。 「お爺さん、ああ、それに、生意気をいう....
鮭の祟」より 著者:田中貢太郎
めて祈願をすることになっているが、それが験があると云われている。伝説では女の名を延命姫、売卜者の名を安部晴明としてある。その晴明を祭った社が西安寺にあって、それに祈ると大漁があるとのことである。....
堕落論」より 著者:坂口安吾
陰謀家は信長に追いつめられて仕方なく城を枕に討死したが、死ぬ直前に毎日の習慣通り延命の灸をすえ、それから鉄砲を顔に押し当て顔を打ち砕いて死んだ。そのときは七十を....
織田信長」より 著者:坂口安吾
を傍若無人の我流で押し通したこと、信長と好一対、百二十五まで生きてみせると称し、延命の灸をすえ、手当をすれば何でも長命できるものだと、苦心サンタン松虫を三年飼い....
我が人生観」より 著者:坂口安吾
しよし、末ながく生きてやるぞ、と思いをこらしている。松永弾正が城を枕の自害を前に延命の灸をすえたというのは何でもないことである。死ぬまでは生きる日常であることは....
鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
、正雪は丘へ上った。 「ははあ、八九の間取りだな。……財集まり福来たり、一族和合延命という図だ。……ええと此方が八一の間取り。……土金相兼という吉相だ。……さて....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
い家相でございますな。――四面高くして中央|平坦、ここに家宅を構えるものは、富貴延命六|畜田|蚕、加増されて名誉の達人起こり、君には忠、親には孝、他に類少なき上....
経帷子の秘密」より 著者:岡本綺堂
日ごろ信心する神社や仏寺に参詣して、娘の無事出産を祈るのは勿論、まだ見ぬ孫の息災延命をひたすらに願った。 明くれば文久二年、その九月はお妻の臨月にあたるので、....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
、真ん中に橙を置き海老、福包み(榧、勝栗などを紙に包んで水引を掛けて包んだもの、延命袋のようなもの)などを附けて門飾りにしたものです。 これは、大小拵えた。ち....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
|嫋々たる限りなき詩趣がある。また例えば金光寺門前の狐竜の化石(第九輯巻五十一)延命院の牡丹の弁(同五十二)の如き、馬琴の得意の涅覓論であるが、馬琴としては因縁....
人工心臓」より 著者:小酒井不木
人工的に心臓を作って、本来の心臓に代らしめ、以て、人類を各種の疾病から救い、長生延命をはかり、更に進んでは起死回生の実を挙げようと苦心|惨憺した人であって、その....