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「廷丁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

廷丁の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
藁草履」より 著者:島崎藤村
守に一寸乗って見ると――ぷくぷくしていて、工合のいいことと言ったら。君、そうして廷丁が三人も居るんだよ。それで呼鈴《よびりん》と言うので、ちりりんと拈《ひね》る....
あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
いなとこでしてね……いろんな罪人ばっかり、落ちあつまる……そんなとこで、二十年も廷丁なんぞ勤めていりゃア、さだめし面白い話ばかり、見聞きしてるだろうとお思いでし....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
られたが、この時博士は美術学校の教授服を着用して出頭せられたのであった。すると、廷丁は丁寧に案内して、「まだ開廷には少々間がありますから、どうぞここにてお待ち下....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
儀を正して礼を返した。 ところへ紺飛白の袷一枚を、素肌に纏うた呉一郎が、二人の廷丁に腰縄を引かれて這入って来ると、三人の紳士は左右に道を開いて正木博士に侍立し....
母たち」より 著者:小林多喜二
母アば忘れたのか?――あ、あ――この野郎! 畜生!」そして立ち上がってしまった。廷丁や巡査が馳けつけて来て、大声で叫んでいる上田のお母アを法廷の外へ連れ出してし....
アリゾナの女虎」より 著者:牧逸馬
で、騒然としている法廷内に、隅から隅まで鳴り響いて高く聞えた。 飽気に取られた廷丁が、そばへ寄って揺り起そうとすると、ロジャアス裁判長が、静かに止めて、 「起....
純情狸」より 著者:佐藤垢石
の風景と、ひどく彷彿としている。 怪漢の膝へ、重い大谷石を乗せて置いて、係りの廷丁が、太い撲り棒で、背中を滅多打ちに撲りつけた。ところが最後の一打が撲りどころ....
審判」より 著者:カフカフランツ
、さらに、ともかく上級および最高の裁判官連をかかえ、それとともに、無数の広範な、廷丁、書記、憲兵、その他の雇いたち、それにおそらくは、私はこう言うことをはばかり....