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「廷尉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

廷尉の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
李陵」より 著者:中島敦
妻子|眷属《けんぞく》家財などの処分が行なわれるのである。酷吏として聞こえた一|廷尉《ていい》が常に帝の顔色を窺《うかが》い合法的に法を枉《ま》げて帝の意を迎え....
三国志」より 著者:吉川英治
、観破したのかと思うと、そうでもない。いや、その反対だったのである。 たちまち廷尉を呼んで、 「すぐ行け」と、何かいいつけた。 廷尉は、一隊の武士と捕吏をひ....
三国志」より 著者:吉川英治
いに曹操ときまった」 と、大声で罵りちらした。 それを聞くと曹操は、さっそく廷尉に命じて、 「やかましいから黙らせろ」と、いいつけた。 崔※の声はもう聞え....
私本太平記」より 著者:吉川英治
十五丈、南北もまた嶮し。 ただ東南の間に、ほそき一径の坂路を見るのみ。元弘の年、廷尉正成のおこす所にして、南河内十七城の根城となす。〔河内志〕 毎日毎日、雲の....
私本太平記」より 著者:吉川英治
間近であったから、正成の姿も、咫尺の畏れを、いちばいその背に平たくしていた。 「廷尉」 「はっ」 「直々、奏聞におよびたいとは、いかなる儀か、それにて申しのべた....
私本太平記」より 著者:吉川英治
めに、逆鱗をなだめようとしたわけではなく、むしろ正成の罪科かろからずとみて、 「廷尉のたわ言、いかにとはいえ、このままには打捨ておかれません。わけてお味方の結束....
私本太平記」より 著者:吉川英治
には、さいぜんからの正成の言上にお耳をそらしておられましたか」 「だまんなさいッ廷尉。たとえ魔の軍たりとも、御楯の王軍が行くところ、なにほどの抗戦いをなしえよう....
私本太平記」より 著者:吉川英治
しだいもございません」 「いや、わかったらそれでいい。せっかく武勲かんばしい楠木廷尉の子なればこそ、その子の名をも惜しむのだ。わしの言は、父正成がいうものとして....
放免考」より 著者:喜田貞吉
わゆる放免が検非違使庁の下部であることは、「伊呂波字類抄」に、「放免」(ハウメン廷尉下部也)とあることによっても明白である。そしてその名称がもと放免囚から起った....