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廷臣
「廷臣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
廷臣の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
と云う訳なんですよ。ねえ田郷さん、確かこれだけは、風精が演じたうちで、一番下手な
廷臣喜劇でしたね」
法水が語り終えると、検事は冷たくなった手の甲を擦りながら、....
「運命」より 著者:幸田露伴
は悪変せり。天意とや云わん、時運とや云わん。燕軍の再敗せること京師に聞えければ、
廷臣の中に、燕今は且に北に還るべし、京師空虚なり、良将無かるべからず、と曰う者あ....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
る。独身のルンペン主義哲人で有名なキニック派のディオゲネスや、下ってネロの忠良な
廷臣セネカ(ストイック派)などを思い起こせば、この点は明らかだろう。エピクロスは....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
海峡の真中を渡り、無事に、リリパットの港へ帰り着いたのです。 海岸では、皇帝も
廷臣も、みんなが、私の戻って来るのを、今か/\と待っていました。敵の艦隊が大きな....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
が出来たといおうか、もしくは上流階級が多人数になり、しかも単純なる一種に限らず、
廷臣のほかに武人という分子をもその中に算するに至ったという有様になったのが、これ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
あかし》で立てた願《がん》を神へ果たすためであって、非常な大がかりな旅になった。
廷臣たちが我も我もと随行を望んだ。ちょうどこの日であった、明石の君が毎年の例で参....
「源氏物語」より 著者:紫式部
お思いになって、これがこの世に心の残ることのような気があそばされた。 源氏は一
廷臣として太政大臣に続いてまた女院のすでに危篤状態になっておいでになることは歎《....
「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」より 著者:ホーソーンナサニエル
高くなった所には、半円形にずらりと列《なら》んだ、悪い顧問官達や、おべっか使いの
廷臣達にかこまれて、えらいポリデクティーズ王が着座していました。王様や顧問官や廷....
「盗まれた手紙」より 著者:佐々木直次郎
いたので、僕の物差を、彼の周囲の事情を考えて、彼の才能に適合させたのだ。僕はまた
廷臣としての、また大胆な陰謀家としての彼をも知っていた。そういう人間が警察の普通....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
に近づくことができた。それは公演の日だった。町じゅうの人が集まっていた。大公爵と
廷臣らは、大きな貴賓席を占めていた。その桟敷《さじき》の上には、豊頬《ほうきょう....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
習いと言い、兵士のを鼓手と言い、画家のを弟子《でし》と言い、商人のを小僧と言い、
廷臣のを扈従《こじゅう》と言い、国王のを皇太子と言い、神のを神童というんだ。」
....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
もっとも強盛にして、礼楽征伐の法、斉整ならざるはなし。君長賢明ならざるにあらず、
廷臣方正ならざるにあらず。人口の衆多なること兵士の武勇なること近国に比類なくして....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
では、白髪頭と赫顔とが好ましからぬハンディキャップであった。だから、この年老った
廷臣にとっては、寵遇を蒙る若者と親子関係にあることが、彼自身の位置の擁護になった....
「武鑑譜」より 著者:服部之総
であったものが、ここではすべて正二位《しょうにい》から従五位《じゅごい》にいたる
廷臣としての序列でならんでいる。武鑑の御老中の欄に交替した譜代大名はおおむね従五....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
歌界、若き定家 六 『新古今集』の撰定の経過 七 後鳥羽院、院の御製と新古今時代
廷臣の歌とは別の所から生れている 八 源実朝、『金槐集』、実朝の歌の多くは風流の....