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建造物
「建造物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
建造物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
経て、東海道へと続く袖が浦の岸へ出た。うわさに聞く御台場、五つの堡塁から成るその
建造物はすでに工事を終わって、沖合いの方に遠く近く姿をあらわしていた。大森の海岸....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
正吉はびっくりした。洞門の中から、がんじょうな鉄の扉も見える。月の世界にそんな
建造物があろうとは思わなかった。 そばへ近づくと、ますますおどろきは大きくなっ....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
ょう。高い塔のようなもの」 「つまり、怪星ガンのなかにはあのように、しっかりした
建造物があるんだ。霧かゴムのようにふんわり軟い外郭があるかと思うと、そのなかには....
「空襲警報」より 著者:海野十三
爆撃したる後、丸の内附近より上野駅附近にわたる間に存在する主要|官公衙その他重要
建造物を爆撃し、東京市東側地区の上空に進出すべし。但し、東京市上空に進入の時期は....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
々・貧困・荒廃が何世紀かの渦をまく寒々しい裏町アナガアドの通りだ。 ユニイクな
建造物がある――|われらが救い主の教会。風変りな二八〇|呎の高塔。一六一七年、時....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
のすぺいん人の浪、亡国調を帯びたその大声の発音、日光のにおいと眠たげに汚れた白石
建造物の反射、長く引っ張って押しつぶすような、あの歩きながら「海賊曲」を繰り返し....
「雑記(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
にほうけ立った草もそうであった。汀から岸の頂まで斜めに渡したコンクリートの細長い
建造物も何の目的とも私には分らないだけにさらにそういう感じを助長した。 ずっと....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
ろう。 金閣寺が消失した、文化財の一大損失だというけれども、私もたいがいの国宝
建造物は見てまわったが、金閣寺も、銀閣寺も、法隆寺も、決して美しいというようなも....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
るということが、それである。しかし私共が土地という場合には、住居、または生産用の
建造物、囲障、灌漑排水の設備、一言にいえば、狭義の資本から切り離していうのである....
「人生三つの愉しみ」より 著者:坂口安吾
い時代の風俗を感じるのは私の気のせいかしらん。奈良の般若坂に北山十八間という国宝
建造物があり、癩者救済用の病院だった由、目下は戦災者の宿のない人たちがいつの間に....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
せないが、裏通りは、また、ひどいや。 私は住之江競輪へも出かけて行った。場内の
建造物は全部鉄筋コンクリートに改造せよ。金網をはってバンク内への乱入を防げ。競輪....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
塀などという豪放ケンランたるものの片鱗すらも見られない。今は失われた秀吉の多くの
建造物は、残った部分品から推察しても壮大ケンランたるものであったことが推察できる....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
が即ち鹿鳴館である。今でこそ樟脳臭いお殿様の溜の間たる華族会館に相応わしい古風な
建造物であるが、当時は鹿鳴館といえば倫敦巴黎の燦爛たる新文明の栄華を複現した玉の....
「周防石城山神籠石探検記」より 著者:喜田貞吉
に至ったものであろう。かような事は他にも例が多い。 石城神社に参拝して特別保護
建造物たる社殿や木鉾、高麗狗、曲玉、石斧などの神宝・蔵品を一覧し、同行の有志に神....
「古陶磁の価値」より 著者:北大路魯山人
に高いのだといい得ると思うのであります。絵でありましてもやはり美術品であります。
建造物でありましてもやはり美術品であります。それから能書で、弘法大師の書がよいと....