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「廻航〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

廻航の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
ていた。「本艦の任務は、僚艦一〇二及び一〇三と同じく、米国の大西洋艦隊が太平洋に廻航して、祖国襲撃に移ろうというその直前に、出来るだけ多大の損害を与えんとするも....
厳島合戦」より 著者:菊池寛
長男隆元、吉川元春など精鋭をすぐって、毛利家の兵船に分乗し、島の東北岸|鼓の浦へ廻航した。其の時の軍令の一端は次の如しだ。 一、差物の儀無益にて候。 一、侍は縄....
光と風と夢」より 著者:中島敦
的記述。 二三日前突然、碇泊中《ていはくちゅう》の軍艦に出動命令が下り、沿岸を廻航してアトゥア叛民を砲撃することになった由。一昨日の午前中、ロトゥアヌウからの....
のろのろ砲弾の驚異」より 著者:海野十三
幕を闘いとったことになるのであったから。 しかしその日の新聞電報は、地中海から廻航中の英艦隊が、例によってドイツ潜水艦のため、多少の損傷を蒙ったとだけ報ぜられ....
東京要塞」より 著者:海野十三
てきた。 それは例の忠魂記念塔を、某大国の一等巡洋艦がわざわざ積んで、日本まで廻航してくるという報道であった。 「本国政府は、この機に際し、親愛なる日本国民に....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
て、 「なるほど、舟のことはこいつが本職だった、本職の手を縛って置いて、柳田君に廻航の心配をさせるのも愚かな話だった、こいつを一番利用して、ここまでやって来た通....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
す。 世が世ならば、この船を自分の思うままに大手を振って、いずれのところへでも廻航するが、今は世を忍ぶ身の上で、公然たる通航の自由を持っていない。船の籍を直轄....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
した。この時分には、もう大抵の乗客は上陸してしまって、船は駒井だけのために館山へ廻航するの有様で、船のしたには駒井の携えてきた書物をはじめ、手荷物の類がかなり積....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
三郎は、船を造る興味と研究のために、わざわざここへやって来て、その船で江戸までの廻航に便乗《びんじょう》したということがあるというわけでした。 ですから、駒井....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ち出し、かなりの新館が、忽《たちま》ちに出来上りました。 船は島蔭の程よき所に廻航して、そこに据附けの形となり、多くは小舟によって往来しつつ、そこを宿所として....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
と云うのが、明治廿一年三月のこと――嵯峨家の当主は、そのおり快走艇に乗じて日本に廻航した、著名な生理学者ベルナルド・デ・クイロス教授に打ち明けて、帰途その孤島に....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
》、馬力《ばりき》百、二百十|噸《とん》というすばらしいやつだ。それが、はるばる廻航《かいこう》されてきて、来月の中ごろ、長崎で受けとることになっている。この代....
地上」より 著者:島田清次郎
ったその市街の大きい商人の一人息子である大河俊太郎が、新造の和船を北海道の方から廻航して来る道すがら、大川村の浜へ寄るはずになっていた。俊太郎は兄の容一郎とは気....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
ンでパルプ工場へ駛らした。本斗の一夜ですっかり興が醒めて、やはり団員と共に大泊へ廻航したが安全だし、半日の小閑をぬすんで、沖釣にでも出かけようかとなった。それが....