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廻覧
「廻覧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
廻覧の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虚構の春」より 著者:太宰治
中を泣かせました。俳句を地方新聞にも出されました。ぼくは幼ないジレッタント同志で
廻覧雑誌を作りました。当時、歌人を志していた高校生の兄が大学に入る為《ため》帰省....
「語られざる哲学」より 著者:三木清
は信ずるから、と書いてあった。 私の創作時代が始った。私は私の周囲にいくつかの
廻覧雑誌を次から次へともって行った。文学好きの仲間が作っていた「サブライナ」の後....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
跳び越え駈け廻る、この時ヒッポマネス馬身より流れ出づという。パウサニアスの『希臘
廻覧記《ヘラドス・ペリエジシス》』五巻二七章に曰く、オリンピア廟へフォルミス・メ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
たのしみに。二十八日から三十一日まで防空訓練で、夜明け頃起きて警戒しましょう、と
廻覧板にありましたから二十九日は夜明けに目のさめる位早くねなくてはなりますまい。....
「日記」より 著者:宮本百合子
で吹子をふくようで不愉快だ。 九月十三日(水曜) 静岡の何とか云う人から手紙で
廻覧雑誌に何か出して呉れと云って来る。只一枚の原稿紙にかかれた一寸した手紙ですぐ....
「少年の食物」より 著者:木村荘八
いた。度々その人から肉筆の水彩絵ハガキが来て、殊に兄キ達は、仲間で『風見』と云う
廻覧雑誌をやっていました。――その表紙と口絵とに或る号へ「伊藤さん」が、表紙には....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
、自分も又貸しをしてもらうのである。つまり金さんを仲継ぎにして、たがいに草双紙の
廻覧をやっていたようなわけで、わたしはそれがために草双紙の知識を随分あたえられた....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
見て、 「祐筆、筆をとれ」 と命じ、安間了現に、一文を口述した。そして、それを
廻覧板に清書して、諸所の堡塁へ廻せといいつけた。 了現は、信じられぬ顔つきで。....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
く、左馬頭とあり、すなわち弟|直義の花押だった。 内覧ののち、僉議の公卿一統へ
廻覧された。色めきたつ小声小声の下にすべての者がやがて見終る。 「みられたか」 ....