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廻送
「廻送〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
廻送の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
くら》の家へ行っていました。
毎日、夕暮《ゆうぐれ》になるとあなたからの手紙が
廻送《かいそう》されているような気がして、姉の子をおぶい、散歩に出た浜辺《はまべ....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
そこで大船を求めしめた処が、丁度平戸沖に阿蘭陀船が碇泊しているのを知った。直ちに
廻送せしめ、城へ石火矢を放たせた。阿蘭陀は当時新教でカソリック教とは新旧の違いこ....
「中西氏に答う」より 著者:平林初之輔
りに甚だしい誤解である以上、おまけに編輯者からわざわざ僕の手許まで中西氏の原稿が
廻送された以上一言挨拶して中西氏の誤解を解く責任があるように感じられる。 問題....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
家もない場所である。 ようやく目的の地へ着くと、そこは家の屋根が平たくて、何々
廻送店とかいったものが並んでいて、地図で眺めた夢らしいものは影もないのだ。そして....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
一月九日 今日、僕の電報が日本へ着いたときの返事の手紙が来た。美川君がパリから
廻送してくれた。欧洲へ来てから受取る二度目の手紙である。日本に居ると一ト月や二月....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
』 それきり、私は、彼女に会わないのである。 7 羅馬のホテルから
廻送して来た、彼女の手紙を、私は、ナポリで見た。 『私は、あなたに報告しなければ....
「風立ちぬ」より 著者:堀辰雄
レクヰエム》」が二三冊の本と一しょに、いろんな附箋《ふせん》がつけられて、方々へ
廻送されながら、やっとの事でいま私の許《もと》に届いたのだった。 夜、すっかり....
「追憶の冬夜」より 著者:寺田寅彦
渡しして行く。雷の音が次第に急になって最後にドシーンと落雷したときに運|拙くその
廻送中の品を手に持っていた人が「罰」を受けて何かさせられるのである。 パリに滞....
「阿部定という女」より 著者:坂口安吾
阿部定という女 (浅田一博士へ) 坂口安吾 御手紙本日
廻送、うれしく拝見致しました。先日色々御教示仰ぎました探偵小説は目下『日本小説』....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ついに新たな脅迫状が元子夫人をおびやかす日がきた。手紙は待ちかまえていた新十郎に
廻送された。 その日から、新十郎は警察に依頼して多くの警官の助力をもとめ、厳重....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
えもんあずかり》という焼判《やきばん》がおしてある。 三番船梁に打ちつけてある
廻送板《まわしおくりいた》を見ると、最後に江戸を出帆したのが、四月十五日としるさ....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
す。すみませんねえ。……実はね、こういうわけなんでございます。府中で手びろく物産
廻送《ぶっさんかいそう》をやっている近江屋《おうみや》鉄五郎というのがあります。....
「米」より 著者:犬田卯
農林省の方では、とにかく早場地方が第一だというわけで、出来るそばからそっちの方へ
廻送しているらしいんだし、そこに百叺でも五十叺でもいいから、こっちへ取ろうという....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
○ 明治四十年一月十六日(葉書) 寅彦が「枯菊の影」を送って来ましたから
廻送します。今度の『ホトトギス』に僕の転居を広告してくれませんか。 夏目金之助 ....
「寒中滞岳記」より 著者:野中至
《はなは》だ難義なりしなり、特に最終の登山前は、気象台との打合せ、または東京より
廻送すべき荷物(東京に於て特に注意して搗《つ》かしめたる白米または家財等)さては....