弁じ立てる[語句情報] » 弁じ立てる

「弁じ立てる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

弁じ立てるの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
妖婆」より 著者:芥川竜之介
可愛い返事だぜ。平仮名で『しょうちいたしました』と書いてある――」と、得意らしく弁じ立てるのです。ところが今日は妙な事に、こう云う言葉の途中から、泰さんの声ばか....
坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
らだと云うと、初手から逃《に》げ路《みち》が作ってある事だから滔々《とうとう》と弁じ立てる。弁じ立てておいて、自分の方を表向きだけ立派にしてそれからこっちの非を....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
十七です。――これなら持参金が千円あります。――こっちのは知事の娘です」と一人で弁じ立てる。 「それをみんな貰う訳にゃいかないでしょうか」 「みんなですか、それ....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
た。いつもならそれを背にして、彼の最も偏奇な趣味である古今東西の大火史を、滔々と弁じ立てるのだが、その日は法水が草稿を手に扉を開くと、内部は三十人ほどの記者達で....
映画雑感(Ⅳ)」より 著者:寺田寅彦
もりにして、その前に帳簿を並べて説明とお世辞の予習をする。それが大きな声で滔々と弁じ立てるのでちっともおかしくなくて不愉快である。これが、もしか黙ってああしたし....
源氏物語」より 著者:紫式部
ばというように、鬚《ひげ》むしゃな醜い顔の鼻だけを赤くしながら顎《あご》を上げて弁じ立てる。 「私のほうでは田地などいらない。これまでどおりに君は思っておればい....
魔都」より 著者:久生十蘭
あんまり太い。いかに何でもそれァいけねえ」 と、ここがキキドコロと首を振り振り弁じ立てる。印東は口紅《ルウジュ》を塗った薄い唇を口惜しそうにキッと噛んで、 「....