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弁天小僧
「弁天小僧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
弁天小僧の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
え貴方や! と、おねだりの出るのは定で、いずれにしてもその続きか然らずは音羽屋の
弁天小僧、成田屋の地震加藤なんど、どのみち一つ二つの仰せは承わられる。芸が身を喰....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
にも、一層の事、本籍を大阪へ移してからやればいいと思う。 もしも、大阪弁を使う
弁天小僧や直侍が現れたら、随分面白い事だろうと思う。その極めて歯切れの悪い、深刻....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
トがはじめて会っているし――そうしていま、そのメイフェアの西端パアク・レインに、
弁天小僧の、切られ与三の、直侍の、とにかく日本KABUKIの「たちばなや」が印度....
「芽生」より 著者:宮本百合子
ヘリのないぞんざいな畳には、首人形がいっぱいささって夢□の紙治、切られ与三、
弁天小僧のあの細い線の中にふるいつきたい様ななつかしい気分をもって居る絵葉書は大....
「千世子」より 著者:宮本百合子
たら、ほんとうの純文学の価値はないでしょう。孔子の文を書いて出来の悪かったより、
弁天小僧を書いた方が立派に出来て居たらその方が価値のあるものになるんです。泥棒を....
「半日ある記」より 著者:寺田寅彦
欠皿に開いて赤けれども買う人もなくて爺が煙管しきりに煙を吐く。蓄音機今|音羽屋の
弁天小僧にして向いの壮士腕をまくって耶蘇教を攻撃するあり。曲書きのおじさん大黒天....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
ぎなかった。今日では一年十二回の興行である。たとえば黙阿弥作の「十六夜清心」や「
弁天小僧」のたぐい、江戸時代には唯一回しか上演されないにも拘らず、明治以後に至る....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
かけ、枝を撓《た》め花を組みあわせ、熊谷《くまがい》や敦盛《あつもり》、立花屋の
弁天小僧、高島屋の男之助《おとこのすけ》。虎に清正、仁田《にたん》に猪。鶴に亀、....
「役者の一生」より 著者:折口信夫
のは、もともと半四郎のために書いたもので、後に菊五郎のものとして盛んに上演された
弁天小僧などと同様、半男女物と言うべきだが、まあ傾向から謂えば、悪婆物である。 ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
――初陣の不覚 晩年の菊五郎 道行の勘平――芸の柔かみ――山中平九郎――最後の「
弁天小僧」――老年の悲哀 団十郎の死 再演の春日局――家橘の改名――大森の一夜―....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
えあり。団十郎、菊五郎らの女形役者として知らる。 ○十月、深川座にて黙阿弥作の「
弁天小僧」を無断上演して、作者の遺子吉村いと女より告訴せらる。裁判所は坪内逍遥博....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
。お定りの芝居好き、どこの座でもあいて三日目までにみなければ気がすまず、五代目の
弁天小僧をみて自分の腕に桜のほりものをする料簡になったり、得意さきでおだてられる....