弁証[語句情報] »
弁証
「弁証〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
弁証の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
である。
S・Mの智慧
これは友人S・Mのわたしに話した言葉である。
弁証法の功績。――所詮《しょせん》何ものも莫迦《ばか》げていると云う結論に到達せ....
「チャンス」より 著者:太宰治
して教える苦労人が多いけれども、私は、そうでないと思う。私は別段、れいの唯物論的
弁証法に媚《こ》びるわけではないが、少くとも恋愛は、チャンスでないと思う。私はそ....
「虚構の春」より 著者:太宰治
あき。)裏切者なら、裏切者らしく振舞うがいい。私は唯物史観を信じている。唯物論的
弁証法に拠《よ》らざれば、どのような些々《ささ》たる現象をも、把握できない。十年....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
てき》様式の古拙性を尊ぶ理由もそこにある。渋味に関して、正、反、合の形式をとって
弁証法が行われているとも考えられる。「鶯《うぐいす》の声まだ渋く聞《きこ》ゆなり....
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
以毒制毒の法則が使えるからです。謎を以って謎を制すのです」 「だが、犯罪の捜査に
弁証法は信ぜられませんな」 杏丸は反駁した。 「何より直覚ですよ。貴方は何故鹿....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
、しかしたとえば編輯会議などでは、糞真面目な議論をやったものである。観念的だとか
弁証法的だとか、妥協を知らぬ過激な議論をやっていたものである。なんでも学生時代か....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ところで、死体から栄光を放った例を御存じでしょうか」「僧正ウォーターとアレツオ、
弁証派のマキシムス、アラゴニアの聖ラケル……もう四人ほどあったと思います。しかし....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
ある。したがって、「空」のなかには、否定と肯定、無と有との二つのものが、いわゆる
弁証法的に、統一、総合されているのであって、空を理解するについて、まずわれわれの....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
ごとくに、ことさらに、むずかしい文字と文章とを用いて、そして何だかわけの分らない
弁証法などという論理法によって、数千ページの大冊の中にその矛盾背理の理論をごまか....
「多頭蛇哲学」より 著者:太宰治
見透しが、甚だややこしく、あいまいになって来て、自己のかねて隠し持ったる唯物論的
弁証法の切れ味も、なんだか心細くなり、狼狽して右往左往している一群の知識人のため....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
ろである。 フォイエルバッハはヘーゲルからエンゲルスの橋渡しとして、ヘーゲルの
弁証法を唯物
弁証法に媒介した意味で科学的社会主義の先駆ともいえる。 彼によれば....
「学生と読書」より 著者:倉田百三
に啓示そのものを受けいれねばならぬ。それは書物ではできない。その意味においては、
弁証法的神学者がいうように、聖書でさえも啓示を語った書ではあるが、啓示そのもので....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
うようなものであって、つまり今の言葉でいえば歴史的発展であります。そういうような
弁証法的発展(そういう言葉は使いたくありませぬが)歴史的展開、そのありさまを話し....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
。それもなつかしい。 鶴見に取ってはそこに出てくる、今の言葉でいえば、分析とか
弁証とか超克とかいうものは、ただそれだけのものとして、そう深くは心を牽かされてい....
「純情主義を想う」より 著者:小川未明
の自己犠牲精神を他にして、人生の熱情も、感激も見られないのである。 レーニンの
弁証法に、ブハーリンの史的唯物論に、もとより真理のある事を否まない。且つ、科学的....