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弁髪
「弁髪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
弁髪の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道標」より 著者:宮本百合子
あった。けれども、現実に幼い伸子の見馴れた支那人は、動坂のうちへ反物を売りに来る
弁髪のながい太った支那の商人だった。その太った男は、いつも俥にのって来た。そして....
「ソヴェト文壇の現状」より 著者:宮本百合子
掠奪から守り、農民が帰って来たとき、農村ソヴェトの組織を指導した。赤軍映画隊は、
弁髪長い中国の農村プロレタリアートに、最初の文化の光、キノを見せた。医薬の補助を....
「シベリヤに近く」より 著者:里村欣三
けられない前から、逃げ惑う苦力の間に馬を突込んで、手あたり次第に、馬上から苦力の
弁髪をめがけて殴ぐりつけ、はたきつけていたのだ。それのみか! そこでもかしこでも....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
人も多いことかも知れない。 日本人や支那人だって、ある時代の要求に応じて、その
弁髪や丁髷を切り落す時は、生命の玉を取り落とす以上に感じたことであったらしい。 ....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
を閉める前に、一寸躊躇して手を控えた。そして、廊下の方へ出っ張っているマアレイの
弁髪を見て脅かされることだろうと、半ばそれを待ち設けてでもいるように、先ずその戸....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
珍奇な船首像を見た。また、耳に環を嵌め、頬髯をくるくるとちぢらせ、タールまみれの
弁髪を下げて、肩で風を切りながら、不恰好な水夫歩きをやっている、老練な水夫たちを....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
皆それぞれ前の三つの虐殺のおりの犠牲者である)ミクレー山賊の難、青リボン党の難、
弁髪党の難、ゼユの仲間の難、腕章騎士の難などは皆暴動である。ヴァンデの乱はカトリ....
「闘牛」より 著者:野上豊一郎
で、金糸の装飾があり、膝から下の靴下は淡紅色で、髪はぼんのくぼに鼠の尻尾のような
弁髪を付けてるのが奇異に思われた。右手に絹の長い旗を持ち、その下に三尺ほどの剣《....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
うぎょうしい真鍮のボタンをいく列も並べ、かみの毛はだいたい当時の流行にしたがって
弁髪にむすんでいたが、特にそのために鰻の皮を手に入れることができればなおのことで....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
はもちろんA氏の「支那の暗黒面」B氏の「上海《シャンハイ》にて」C氏の「青竜刀と
弁髪について」その他D氏、E氏、F氏、G氏と……みな再読したが、支那に関する書籍....
「上海」より 著者:横光利一
た前髪の少女が、ランプのホヤを売っていた。河岸に積み上った車の腐った輪の中から、
弁髪の苦力が現われると、お杉の傍へ寄って来て笑い出した。お杉は背を縮めて歩いてい....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
。日本女の仲居は二、三人いたが、ほかに日本人といえば私だけだった。中国人はみんな
弁髪で、生活は彼らと同じようにさせられた。 私の仕事は出前持ちに皿洗いぐらいの....