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「式事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

式事の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
べてそういう習慣を天《てん》から考えの中に入れていない倉地に対して今さらそんな形式事を迫るのは、自分の度胸を見すかされるという上からもつらかった。その誇りという....
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
たりという。その時用いたる火を後世まで伝えて消さず。村中近年までこの火を分かち、式事に用いたり。これは『日本紀』と参照して、かの天皇の御史跡たるを知るのみならず....
丹下左膳」より 著者:林不忘
いて――これがまず式場です。 この不知火道場のしきたりとして、何かあらたまった式事の場合にはかならず家重代に伝わる鎧櫃《よろいびつ》を取り出して、その前でおご....
源氏物語」より 著者:紫式部
てあった。召次侍、舎人などにもまた過分なものが与えられたのである。こうした派手な式事は目にもまばゆいものであるから、小説などにもまず書かれるのはそれであるが、自....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
をそむけようと焦り、しかも背を向けえない。 当時の政治裁判は、一種お芝居めく形式事にすぎなかった。司直の手によって判決文はあらかじめ決定しており、訴訟記録は当....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
。一同これより、この河原の上の氏神の社まで、参詣して沓を納めて参る。――それにて式事は済むのでござる。済めば大いに飲みもし話もいたそう程にもう暫時、それにてお待....
私本太平記」より 著者:吉川英治
日には鼓の音がもれていたくらいなもの。 柳営の門にも、例年の大紋烏帽子の参賀や式事すがたは見られず、代りに、おちおち正月気分も味わえずに征途へついてゆく武者ば....
私本太平記」より 著者:吉川英治
るため、これはべつな道から男山へ参向した。 こうして、まる二日間の山上は、その式事次第の終りまでは人で埋められたというも決して言いすぎでない。ほかの公卿武将も....
私本太平記」より 著者:吉川英治
く、出陣祝いにはめぐまれない巡り合せがつきまとっている。 しかし彼は、こんな形式事を気に病むものではないらしい。粥腹に温もった五体をよろいにつつむと、かえって....
私本太平記」より 著者:吉川英治
舞楽がすんだのは、子ノ刻(深夜十二時)だった。 あくる日はまた、上皇の御幸で、式事すべて、前日のごとく、便殿で上皇から尊氏兄弟へ、親しく賜酒のことがあり、夜に....