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「弓勢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

弓勢の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
たとあっては、これがよかろう！ 受けてみろッ」 叫んだのといっしょに、矢さばき弓勢《ゆんぜい》もまたみごと、名人ののど首ねらって、きりきりと引きしぼりました。....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
れかぶれになったものか、突如、きりきりと引きしぼったのは、西条流鏑矢の半弓！――弓勢《ゆんぜい》またなかなかにあなどりがたく、寄らば射ろうとばかりにねらいをつけ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
づいて三本は途方もないところへ逸れ飛んで、八本目にようやく的中、九本目十本目は、弓勢弱ったか、へなへなと地を這いながら、的下二尺あたりのところへ果敢無いむくろを....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
《なび》きて数万の兵襲い来る。大王猿猴の勧めに依って弓を引いて敵に向いたもうに、弓勢《ゆんぜい》人に勝《すぐ》れて臂《ひじ》背中《はいちゅう》に廻る。敵、大王の....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
ポンポンと払うと、静かに葉之助は射場を離れ、端然と殿の前へ手を支えた。 「未熟の弓勢お目にかけお恥ずかしゅう存じます」 「うむ」 と云ったが駿河守は牀几に掛け....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
に、覘いに時間を要するらしい。 その間に、見物はようやく不穏の色を以て、小森の弓勢《ゆんぜい》を眺めるようになりました。 「なにも、ああやって、飛道具を用いる....
「八幡太郎」より 著者:楠山正雄
ました。 ある時清原武則というこれも弓の名人で名高かった人が、義家のほんとうの弓勢を知りたがって、丈夫な鎧を三重ねまで木の上にかけて、義家に射させました。義家....
「日置流系図」より 著者:国枝史郎
ッと額の汗を拭った。 「我ら日置流の射法を学びここに十年を経申すがこれほど凄じい弓勢にはかつて逢ったことございませぬ」 「全く恐ろしい呼吸でござったのう」 「妖....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
た化鳥と見え、二度ながら矢返し致しましてござる」 「おおそうか、残念至極。そちの弓勢にさえ合わぬ怪物。弓では駄目じゃ鷹をかけい！ 五羽ながら一度に切って放せ！」....
「弓道中祖伝」より 著者:国枝史郎
次の方へ呼びかけた。 「あいや客人、日置正次殿、我等必死のお願いでござる、貴殿の弓勢お示し下され！ 寄せて参ったは、不頼の輩、あばら組と申す奴原、討ち取って仔細....
「三国志」より 著者:吉川英治
李満弓ともいう半弓型のものである。けれど梓に薄板金を貼り、漆巻で緊めてあるので、弓勢の強いことは、強弓とよぶ物以上である。 「…………」 ぶツん！ 弦はぴん....
「三国志」より 著者:吉川英治
は万雷の如き喝采を送った。――と、関興もまた次に、弓をとって前に進み、 「張苞の弓勢ごときは、何も奇とするには足りない。広言に似たれど、わが箭のゆく先を見よかし....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、対岸からは、矢の雨が集中した。 だが、すでに、 「おお。ヘロヘロ矢」 「この弓勢では知れたもの」 と、彼らは、敵を呑んでいた。むらがり寄る橋口の敵もたちま....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
すんだと、ひそかにはうれしい気もする。 だが、わしは根ッからの鎌倉武士だ、まだ弓勢に年は老らせていないつもりだ。そのつもりで貴さまら兄弟も善戦してみせてくれ。....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
い尊氏。……こたえがないのは、さては恐れて、深くかくれているのか。さらば、義貞の弓勢だけでも知ッておけ」 と、そこの門扉へ、一｜箭を射て引っ返した、などという....