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「弓手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

弓手の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
右前とはいるのが奥義中の奥義でした。左へ立ったり、左へ回っていたら、左手と書いて弓手《ゆんで》と読ませるくらいです。避けるひま、防ぐひまもないうちに射放たれるの....
姉川合戦」より 著者:菊池寛
われている。 直隆、景健の苦戦を見て、太郎太刀を「薙刀の如く」ふりかざし、馬手弓手当るを幸いに薙ぎ伏せ斬り伏せ、竪ざま横ざま、十文字に馳通り、向う者の兜の真向....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
徒の教会はすぐに露見だ。一網打尽に捕縛されよう。……断じて鉄砲を撃つ筈はない……弓手の方さえ注意したら、まず大丈夫というものだ」 で、彼は屋根棟へ寝た。 一....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
e'a^tre〕 Du petit dardant. (ここぞ宮居、) (小さき弓手の。) ――(弓手とは愛の神キューピッドのこと)―― いかに力をつくし....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
? ああそうか」 忠利は眼もくれないで、もう次の矢を弦に懸け、足をふみ開いて、弓手を眉の上に翳していた。 忠利ばかりでなく、家臣たちも誰ひとり、控えている小....
三国志」より 著者:吉川英治
とりは関羽、また次にひかえておる者は、張飛と申しまする」 「官職は」 「関羽は馬弓手、張飛は歩弓手。――共にまだ役儀といっては、ほんの卒伍にしか過ぎません」 「....
三国志」より 著者:吉川英治
た。 陳登は、いちはやく、城楼に駈けのぼって、かねてそこに伏せておいた沢山な弩弓手に、 「車冑の部下を射ろ」と、命じた。 弓をつらねていた兵は、味方を射ろと....
三国志」より 著者:吉川英治
い丘の上に、五十座の櫓を何ヵ所も構築して、それが出来あがると、一櫓に五十張りの弩弓手がたて籠り、いっせいに矢石を撃ち出してきたのである。 これには曹操も閉口し....
三国志」より 著者:吉川英治
中の張り綱を切りながし、或る者は、氷雨と飛んでくる矢を払い、また、舳に突っ立った弓手は、眼をふさいで、陸上の敵へ、射返して進んで行った。 「防げ」 「陸へ上げる....
三国志」より 著者:吉川英治
誰かと見れば、すなわち荊州の人|文聘、字は仲業であった。 文聘は鐙に立った。弓手は眉を横に引きしぼる。 矢はひょうッと飛んだ。 とたんに、鉦鼓は鳴り轟き....
三国志」より 著者:吉川英治
、今朝はこれへ来て、口舌の毒策を試むるか。あの曲者を射ろ」 呶号して、あたりの弓手を励ました。 「こは抑、いかなるわけか?」 と、呆れ惑いながら、姜維は眼に....
私本太平記」より 著者:吉川英治
では一矢も錦旗に抗ってくるものはなく、十一月の寒烈はかぶとの眉びさしに霰を打ち、弓手も凍るばかりだったが、彼の頬にはたえず自負の信念か微笑かがあった。 「尊氏は....