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引き摺られる
「引き摺られる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
引き摺られるの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
い高鼾《たかいびき》をかいておりますの。でも、すぐ眼が覚めて、それからこちらへ、
引き摺られるようにやって来るに相違ありませんわ。なぜかって、よくこんなそらぞらし....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
いないのだ」と意気地なくも検事も、やはり津多子夫人に纏わる、動機の確固たる重さに
引き摺られるのだった。
「たしかに明察だ」法水は満足そうに頷いたが、「だが、薬量....
「方子と末起」より 著者:小栗虫太郎
て、万策尽きたように感じた。このまま、永遠に鎖の音を聴き、解けぬままにどこまでも
引き摺られるのだろう。 が、そのとき、祖母の眼が正面にある、何かの上に、ぴたり....
「秘密の相似」より 著者:小酒井不木
合いまですましてしまい、それから話が急に進んで、忙しい結婚準備に追われ、そのまま
引き摺られるようにして、とうとう式まですましたので御座います。 このように申し....
「上海」より 著者:横光利一
ら逆さまになった。参木は欄干を掴んだまままた降りた。 「参木、待って、待って。」
引き摺られるオルガの反り返った足先は、階段を一つずつ叩いていった。シャツを剥がれ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
しては、相手の隙とか、距離とか、さまざまな条件を老婆らしく緻密に考え、数町の間、
引き摺られるように歩いてしまった。 武蔵は知っていた。 先ほどから疾くそれと....