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引っ張り込む
「引っ張り込む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
引っ張り込むの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
分であるので、家付きの地所家作なぞはまだ自分の物になっていない。お米を自分の店へ
引っ張り込むなぞということは、とてもお半の承知する筈がない。かたがたお半を亡き者....
「爛」より 著者:徳田秋声
雪は少し顔を赧らめながら、「それには私が家にいては都合が悪いのだとさ。」 「家へ
引っ張り込むの。」 「多分そうでしょうよ。」 お雪はきまり悪そうにうつむいてい....
「百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
え通らない青みを帯びた俗に「青んぶく」というすごい所にのみ棲《す》んで居て、その
引っ張り込む者が重に若い男女であるところを見るとこれは身投げとか心中とかいうもの....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
ったんですね。」 「そうでしょう。」と、富寿はうなずいた。「お春さんも自分の家へ
引っ張り込むのは奉公人なんぞの手前もあるので、わたくし達の泊まっていた宿屋を出逢....
「科学者と夜店商人」より 著者:海野十三
さい鉄片をつけて置いて、液中に電磁石をしのばせれば、電磁石の吸引力で鵜烏を水中に
引っ張り込むことが出来るのだが、如何にせんそれとは全く逆であるのだから駄目だ。 ....
「人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
たのを流して来るんですが、さて伊右衛門の前に来ると、それを浪幕の陰から、手際よく
引っ張り込むんです。そして今度は、役者の入っている方を、みんなでかつぎ上げて、き....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
らボートを漕ぎ出した。間もなく日が暮れて夜が来た。激しい空腹と疲労とは私を昏睡に
引っ張り込む。今眠っては危険である! 死に誘惑される眠りであると、心の中では思い....
「子供役者の死」より 著者:岡本綺堂
んな訳になってしまって、しまいにはだんだんに増長して、真っ昼間でも自分の家へ男を
引っ張り込むという始末になったもんですから、小屋主ももう打っちゃっては置かれなく....
「妖影」より 著者:田中貢太郎
の細君に逢ったところで、その細君が櫛を落したから、拾っていると、君が来て、無理に
引っ張り込むものだから、出て往って見ると、もういなかったよ、この櫛さ」 私は右....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ないのだ。それを二、三人の法師弟子が出て来て、袴腰をつかんでずるずると席のほうへ
引っ張り込む、その後に血の交じった涎が糸をひいて床を濡らしている。 「次は?」 ....